SF・RPG基礎講座
教練2:SFアイテム・コレクション:武器・防具(武器編)


 <刀剣類>
 宇宙SFにも多少は出てくるからね。まずはこちらから解説。
 でも、ファンタジーに出てくるような大きな刀剣類は宇宙SFでは全く使われないから、注意してね。剣なんて、銃器の前には無用の長物だからね。
 「被害」は素手の攻撃を1としたダメージ数値よ。大雑把だけど、いちおうの目安ていどに記しておいたわ。

 1、ナイフ
被害
価格10万gsc
 短いから携帯に便利。幅広い使い道があるため、傭兵や海賊はかならず1,2本は携帯している。調理や器材の加工にも多用され、戦闘のみならず、密林などで生き延びるためには必須の道具といえる。戦闘では、潜入時など、音を立てずに敵を倒すときに使う。たいてい背後から口をふさいで首筋か腎臓を攻撃、刺殺する。胸部を攻撃する場合は刃をねかせるとか。

 2、銃剣
被害
価格15万gsc
 かつて製造された地名から、バヨネットともいう。アサルトライフルの先端にとりつけて使う頑丈なナイフである。密林や、入りくんだ市街では、撃てないような至近距離で突然に戦闘がはじまることがある。そうした突発戦闘に備えて、ライフルの先に銃剣をとりつけておくのである。槍のように刺したり、斬りつけたりする。そうした銃剣による攻撃と、ライフルの銃床での打撃技をくみあわせた格闘技が銃剣道である。
 たまに刺突専用の棒状銃剣もある。ふつうのナイフよりも頑強で、刃も鈍くできている。とくに小ぶりな銃剣はナイフ格闘に最適とされる。日常の雑用には向かない、純然たる戦闘用のナイフであるといえる。とはいえ、ふつうのナイフとしても使えないことはなく、銃剣の鞘には缶切りやワイヤ・カッターがついている。

 3、光の剣
被害世界設定による
価格世界設定による
 銃器が発達したSF世界では刀剣類は無用の長物なのだが、レーザーや素粒子の刃をもつ特殊な剣がつかわれることがある。刃に重さがないため、普通の刀剣より扱いやすいだろう。特別な戦士・階級の証だったり、古代文明の遺産であったりする。(内蔵エネルギーが膨大であろう)
 常人が使うかぎり、実戦では銃器にかなうものではない。が、<スター・ウォーズ>以降の宇宙SFにおいては象徴的な意味あいをもつ。

 4、単分子剣
被害世界設定による
価格世界設定による
 1分子だけでできた、この世で最も鋭い刃をもつ剣。万物を切断する。もともと単分子素材はその強度をかわれ、巨大な宇宙建築用に研究されているものである。刃に触っただけで指が落ちたりするから気をつけよう。単分子繊維をムチとして使ったりもできる……かも。

 5、高周波剣
被害世界設定による
価格世界設定による
 これもSFでよくみかける万能包丁(笑)。刃自体が高周波数で振動しており、なんでも切れるというもの。刀剣というよりノコギリに近いかもしれない。高周波剣どうしで鍔迫り合いをすると、共鳴現象がおこって大変であるらしい(笑)。<ガイバー
 高周波剣と単分子剣、どちらが強いかは議論がわかれるところだ。

<銃器>
 ギラ「宇宙SFではこっちが主役ね。実在の銃器の情報は、おもに米軍やロシア軍のものを参考にしてるわ」


 <弾薬>
 銃器を理解するには、まず弾薬を理解しないとね。

 小火器の弾薬
 おおざっぱにいってライフル弾と拳銃弾にわけられるの。ライフル弾は小銃弾ともよばれるわ。小銃っていうのはライフルのこと。
 ライフル弾は細長くて、先っぽがとんがってるやつよ。火薬が多いから初速が速くて、マッハ2くらいはでるわ。貫通力も高いし遠くまで弾がとぶの。射程は数百mから数千m単位ね。野外で戦うふつうの傭兵さんはこちら系の火器を選びなさい。ライフル系や機関銃がこの弾をつかうの。
 拳銃弾は太くて短い、どんぐりみたいなのが多いわ。あんまり遠くまでとばなくて、射程は数十m。もちろん弾自体は数百mとぶけど、基本的に近距離用の弾なのね。貫通力はなくて、人体にあたると内部で潰れてとまっちゃう。でも目標の体内で弾が止まるっていうことは、ライフル弾みたいに目標を貫通して無関係な市民をまきこんだり、跳弾で味方を危機に陥れることはないってことで。屋内での戦いには便利よ。それにライフル弾って貫通するから撃たれた目標が興奮状態だとすぐ停止してくれないことがあるけど、拳銃の弾は衝撃が大きいから確実に目標の反撃を封じられるの。特殊部隊の人なんかはこの弾を使う銃をえらんだほうがいいわね。短機関銃も拳銃の弾をつかうのよ。

 炸裂弾
 当ると爆発する弾のことね。榴弾とかね。大型機関銃や各種野砲、グレネードランチャーにつかわれるわ。ロケットがついていて、発射したあと加速するロケット弾もこの一種ね。対人用とか対装甲用とか、種類がいろいろあるの。さらにミサイルだと誘導装置もついていて、目標を追尾してくれるわ。ふつうのロケット弾はまっすぐ飛ぶだけだけど、ミサイルは自分で敵を追いかけるから便利ね。ちなみに、歩兵が使う小型の炸裂弾は、よく擲弾 てきだんって呼ばれるわ。
 総じて値段は高いけど、複数の敵や車輌を破壊するには絶対に必要な弾薬よ。

 電池
 レーザー銃やメーザー銃、粒子砲なんかは発振媒体のほかに電源が必要よ。発熱するから、いい冷却器をそなえた銃をえらばないとイケナイわね。
 あと、火薬式の銃だけどガトリング砲にも電池が要るの。ほら、バルカン砲とか呼ばれている奴。複数の銃身を電気駆動で回転させるのね。

 投射体
 電磁加速銃、いわゆるレールガンの弾よ。速度がはやくて破壊力が大きいから、ふつうの弾丸みたいな工夫がいらないの。ただの金属球でもいいわけ。Projectileの訳語ね。



 <銃の解説>
 銃って色んな種類があるから、ごく大雑把に解説するわね。大規模な戦争でしか使わない大型の火砲などは除外してあるわ。

 用語の意味なんだけど。
 「被害」っていうのはその武器が与えるダメージのこと。()内に、主にどういう目標に対して使うのかが書いてあるわ。対人か対装甲車輌の2種に大別してあるの。
 「弾数」っていうのは内蔵できる弾薬の最大数。
 「有効射程」っていうのは、目標に有効な被害をあたえられる射程の最大値のことよ。弾はそれ以上とぶんだけど、有効射程より遠くなると実用的でないのね。たとえば拳銃では50mが有効射程だけど、最大射程は500mくらいあるの。
 RPGの能力値でいうなら、上級の射手が撃った場合の数字をしめしてあるから注意して。初心者は有効射程よりもずっと射程が短くなっちゃうわ。拳銃ならせいぜい10mぐらいね(笑)。
 「射撃方式」っていうのはその銃の作動方式のこと。
 「手動」(ボルト・アクション)っていうのは、1発ごとに装填と排莢を自分の手でやらないといけない原始的な発射方式。
 「半自動」(セミオート)っていうのは、装填と排莢は銃が勝手にやってくれるけど、引き金は毎回自分で引き直さないといけない銃ね。
 「連射」(フルオート)は、引き金をひいている間、ずっと自動的に弾丸を連続発射してくれる方式なの。機関銃みたいに「ダダダダダッ」ってね。
 いくつかの銃では、こうした射撃方式を自分で選択できるようになってるわ。状況に応じて使い分けてね。ちなみに、どんな銃でも、最初の1発は手動で薬室に弾を装填してやらないと動かないからね(笑)。自動式っていっても、前の弾の発射ガスとか反動を利用して次の弾を装填するんだもん。

<小火器>
 
1、<拳銃>
被害3(対人)
弾数15発
有効射程50m
射撃方式半自動式
全長20cm
重量800g
価格10万gsc
特徴携帯用、自衛用に一般的な武器。火力は小さいが隠し持てるので便利。半自動式セミオートが主流で、引き金を続けてひけば速射もできる。リボルバーは今日では余り使われない。反動が大きく命中率はとても低い。あくまで自衛用にとどめたほうが無難。

2、<短機関銃(サブマシンガン)>
被害3×連射弾数(対人)
弾数30発
有効射程50m
射撃方式半自動・連射
全長40〜60cm
重量3kg
価格20万gsc
特徴拳銃弾を連射して弾幕をはる火器。SMGともいう。そこそこ小さいので取り扱いやすく、火力もあるので屋内戦や市街戦では主流となっている。むろん航宙船の内部での銃撃戦にも最適である。貫通力が低いから船の隔壁を撃ちぬく心配がない。野外では射程や威力がライフルに劣るので使われない。折畳式の銃床を備える機種もあり、拳銃よりは命中率が高い。拳銃についで、SF・RPGで多用される銃器である。

 3、<アサルトライフル>
被害4×連射弾数(対人)
弾数30発
射撃方式半自動・3点射・連射
有効射程450m
全長1m
重量3kg
価格30万gsc
特徴小型のライフル弾を連射できる火器。突撃銃、自動小銃ともいう。弾薬を節約するために、3発づつだけ連射できる機種もある。軍におけるあらゆる火器の基本となる銃器である(だから小銃というのだろう)。銃剣・グレネードランチャーなど色々な装備を取りつけられ、汎用性が高い。弾幕をはったり、狙撃したりと戦術も多彩。サブマシンガンより命中精度がいい。
 ただ、軍や野戦専門の傭兵部隊では基本装備とされているものの、屋内や市街地で使うには弾薬が強力すぎるし、かさばるので不便。シティ・アドベンチャー系の脚本では使わないほうがいい。スコープなどをのせればより遠距離を攻撃できる。(射程がのびるのではなく、照準がしやすくなるということ)
 屋内戦や空挺部隊用に、全長をサブマシンガンなみに縮めたカービンとかマイクロ・アサルトライフルという種類もある。また、大型弾倉をつけたり二脚を装備するなどして軽機関銃として使われる機種もある。

4、<スナイパーライフル>
被害5(対人)
弾数5発
射撃方式手動
有効射程1000m
全長1m
重量5kg
価格100万gsc
特徴狙撃銃。大型ライフル弾を1発づつ発射する。半自動式のものもあるが、手動式のほうが命中精度が高い。遠距離から敵の指揮官や重火器要員を狙撃し、敵部隊に重大な損害をあたえる。精度の高い手動ライフルに光学式照準器(スコープ)やバイポッド(二脚)などを装備したもので、高価で繊細な火器である。上級の暗殺者や狙撃兵がつかう。
 弾数が少ない、全長が長い、連射できない等の点から、接近戦には弱く、屋内戦では使われない。
 徹甲弾をつかう対装甲車輌用の機種もあり、そちらは対物ライフルとか対戦車ライフルとよばれる。基本的に狙撃兵は一個所に長時間ひそんで射撃の機会をうかがうため、偽装が射手とライフルに必須となる。

5、<汎用機関銃>
被害4×連射弾数(対人)
弾数100発
射撃方式連射のみ
有効射程1.1km
全長1m
重量5kg
価格80万gsc
特徴GPMGともいう。小型のライフル弾を連射し、強力な弾幕をはって味方を援護する。軽機関銃のように肩から下げて携帯できるし、三脚にすえつけて重機関銃のように安定した射撃をさせることもできる。それゆえ「汎用」機関銃とよばれる。
 弾薬はアサルトライフルと共通だが、箱型の大型弾倉やベルト・リンク式で給弾されるため、アサルトライフルよりも連射できる。過熱した銃身をすばやく交換できるため、圧倒的な火力を有する。バイポッド(二脚)を有し、地面において安定した射撃を行える。戦場では、1個分隊(10人ぐらい)に1挺はあると心強い。射程もアサルトライフルよりは長く、遠距離にまで制圧射撃を行える。ただしアサルトライフルよりも重い。分隊支援火器(SAW)などと分類されることもある。

6、<散弾銃>
被害弾薬による:大型獣用弾で6(対人)
弾数7発
射撃方式半自動
有効射程(スラッグ弾使用時)100m、(散弾使用時)50m
命中率修正散弾使用時+1
全長1m
重量4kg
価格20万gsc
特徴ショットガン。おもに大口径の散弾を発射し、接近戦での破壊力はきわめて大きい。威嚇効果も高い。狩猟のほか、屋内や塹壕での戦闘でよくつかわれる。鳥撃ち用散弾、大型獣用散弾、貫通用のスラッグ弾、暴徒鎮圧用ゴム弾など、多彩な弾丸を選択できる点が特徴である。強力な発射薬を使うため反動がとても大きく、射撃には注意が必要。
 ただし射程はサブマシンガンなみで、貫通力も低い(スラッグ弾以外は)。あくまで接近戦用の火器である。かつてはポンプ・アクション式の手動型が主流だったが、今日は速射が可能な半自動式が多くつかわれる。弾倉は独特な管状をしており、銃身の下に並行して備えられている。散弾の散開率は、機種にもよるが距離30mの時点で90cmていど。散弾は散開するから多数の目標や素早い目標に有効なのである。
 鳥撃ち用散弾は仁丹粒ほどで1弾薬に150粒ほど、シカ撃ち用はパチンコ玉ていどの散弾が8発、イノシシや対車輌用のスラッグ弾は親指ほどの貫通弾が1発だけ、それぞれプラスティック製の管状薬莢のなかに発射薬とともに入っている。

6、<手榴弾>
被害7+爆風・破片(対人)
弾数
射撃方式投げる
投擲距離常人で約30m
全長片手で握れるくらい
重量400g
価格1万gsc
特徴手で投げる小さな爆弾。爆風と破片で人員を殺傷する。爆発の有効半径は15mほど。たいていタマゴ型をしているが、なげやすいように柄がついたものもある。
 機銃陣地や塹壕、部屋などになげこんで閉鎖空間を一挙に制圧したいときにつかう。多数の歩兵が迫ってきたときにも有効。延期式の信管が一般的で、安全ピンをぬいて投げると安全レバーがはずれて撃発し、およそ4秒後に爆発する。安全ピンをぬいても、レバーをしっかり握っていれば撃発しないので爆発しない。電子信管式などもある。1人の歩兵はたいてい4個くらい携帯する。敵を気絶させるだけの閃光衝撃手榴弾や、水中でも使えるテルミット手榴弾など、さまざまな種類がある。装甲車輌に対しては余り有効ではない。


重火器(歩兵用)
1、<グレネードランチャー>
被害7+爆風・破片(対軽装甲)
弾数6発
射撃方式半自動
有効射程150m
全長1m
重量3kg
価格40万gsc(グレネードは2万gsc)
特徴手榴弾ていどの小型炸裂弾を発射する、手持ちの小型砲。手で投げるより遠くを攻撃できる。アサルトライフルに似た形をしているが、炸裂弾を使用するため弾倉は大きい。アサルトライフルについで歩兵の基本とされる。そのため、アサルトライフルとグレネードランチャーが製造段階から一体化された機種もある。
 1発ごとに弾を装填し、排莢も手動でおこなわねばならない単発式のものもある。そちらは全長70cm、重量2kgと小型である(映画<天空の城ラピュタ>で空中海賊が使っていた単発の手持ち砲をイメージしてほしい)。
 対人戦闘にはライフル、多数の人員や装甲された目標にはグレネードを使う。上方にかたむけて撃つと遠距離射撃ができる。そのばあい正確な照準は原理的に不可能だが、面制圧兵器として有用である。信管は空中爆発(広範囲の人員を殺傷)、遅延(目標内部に潜ってから爆発)、瞬発(命中した瞬間に爆発)など各種に設定できる。ロケット砲や携帯ミサイルよりも手軽なので、傭兵も多用する。ただし戦車など重装甲の目標に対しては無力。
 なお、催涙ガス弾やゴム弾も発射できるため、治安維持のために使われることもある。目標を殺したくない場合にも便利である。

2、<携帯ロケット>
被害15+爆風・破片(対装甲)
弾数1発
射撃方式使い捨て
有効射程200m
全長1m
重量7kg
価格60万gsc
特徴対装甲擲弾発射筒。無誘導のロケット弾を発射する安価な対戦車兵器である。携帯ミサイルのほうが命中精度と破壊力に長けているが高価で、大量配備に向かない。そのため携帯ロケットが普及している。
 ロケット弾と発射筒(ランチャー)、照準器で構成される。肩の上にかまえて発射する。発射すると後方に20m以上も発射炎が噴射されるため、味方へ警告が必要。また、発射時は爆音と発射炎のために敵から発見される可能性がきわめて高い。砲身がプラスティックで出来た使い捨て型ランチャーが主流である。
 使い捨て型でないものも存在し、そちらは1発撃ったら、自分で次弾を装填するか仲間に装填してもらう。ロケット弾をランチャー後部から装填する方式と、砲口に装填する方式とがある。
 構造が簡単なのでよく紛争地帯で見かけられるが、本格的な対戦車戦闘をおこなうにはやや火力不足である。命中すると広範囲に爆風と破片による破壊をおよぼすため、重火器陣地をつぶしたり、多数の歩兵を攻撃するときにも効果が大きく、対人用にもよく使われる。機種や命中箇所にもよるが30〜70cmていどの装甲鈑を貫通する。


3、<携帯ミサイル>
被害30+爆風・破片(対装甲)
弾数1発
射撃方式使い捨て
有効射程5000m
命中率修正+2
全長1.5m
重量15kg
価格300万gsc
特徴外見はロケット砲に似ているが、こちらは電子機器を内蔵した誘導兵器である。射手が目標をロック・オン(照準固定)さえすれば、発射されたミサイルが自動的に目標を追尾する。高い命中精度をほこるが、高価である場合が多い。対空、対地、対怪獣用など、目標によって機種が別れることが多い。誘導方式も、有線式、レーダー内蔵式、赤外線感知式などさまざまである。有線式は、発射後もその場にとどまって誘導しつづけねばならず、敵に発見される可能性が高い。IFF(敵味方識別装置)を搭載しており、誤射は起こらない。使い捨て型が一般的。肩の上にかまえて発射される。高性能爆薬を搭載しており、携帯ロケットよりも装甲を貫通する能力が高いのが普通。
 分解して5人で持ち運ぶような大型の携帯ミサイルもあり、そちらはより破壊力が大きい。ただしそうした機種は三脚や照準器の設置に手間どる。


3、<機関砲>
被害5×連射弾数(弾薬により爆風・破片被害も追加)(対装甲)
弾数数百発
射撃方式連射のみ
有効射程4000m
全長1.6m
重量40kg
価格200万gsc
特徴特大のライフル弾を発射する機関銃で、個人では持ち運べない。HMG(重機関銃)ともいう。頑丈な三脚や、装甲車輌にすえつけて使う。重いため反動がすくなく、安定した射撃ができる。
 拠点防衛用のほか、戦車や戦闘機の補助火器として使われることが多い。戦車の主砲は敵戦車などを撃つためのものであり、対人用としては弾幕をはれる機関砲のほうが有利だからである。また、高い連射性能をもつため、レーダー式の照準器とあわせて対空射撃につかわれることもある。その場合、弾薬は炸裂弾を使うことが多い。曳光弾を5発に1発程度まぜ、弾道を観測すると命中させやすくなる。複数の銃身を束ねたガトリング形式の機関砲はとくに発射速度が高く、1秒間に100発も発射できる。
 機関銃の弾薬箱は100発入りで重量14kg程度。三脚は重量20kg。三脚・弾薬箱をふくめると重量は80kg近いが、3人ほどで運搬できる。三脚というか支持台(マウント)には車載用、対空用、連装用などさまざまな機種がある。


<よく見かける架空の兵器>
 SFならではの武器? っていうとビーム兵器かしらね、やっぱり。今までの武器の名前の上に「レーザー」とか「メーザー」ってつければいいわ(笑)。レーザー拳銃とかレーザーライフルとかね。小さい銃は携帯に便利だけどやっぱり威力が小さいし、破壊力の大きな銃はかさばる。そういう本質的なところは、装薬式銃器だろうとビーム銃器だろうと変わらないと思うわ。
 コツとしては、ただレーザーガンっていうより、<ブラスター>とか<フェイザー>とか、独自の名前で呼んでやるとスペースオペラらしくなるわ。<熱線銃>なんて呼ぶと、古き良き宇宙活劇をほうふつとさせて、グッときちゃうわね〜(^^)。
 まぁそれだけじゃ難だから、解説を簡単にするわね。

 レーザー
 ふつう光って色んな波長のものがまじってるけど、レーザーっていうのは単一の波長・位相の光だけをとりだして発振するの。だからエネルギー密度が高くて、直進性も高いのね。なにしろ光だから、命中した場合は「焼ける」かんじね。でも小刻みに区切って発振するパルスレーザーとかになると、命中時に爆風がでたりもするらしいけど。光だけど密度が高いから、ふつうの鏡で反射するのは不可能よ。ある種のバリアで反射したりするのは、SFらしくてかっこいいけどね。
 光だから初速が速いのが利点で、大型ミサイルの撃墜用や宇宙戦でつかわれるわね。弱点は、煙幕や悪天候に遮られちゃうこと。あとやっぱりこのへんの武器って精密な電子機器だから、ふつうのライフルとかと違って野戦にはむいてないわね。ライフルなんて歩兵でも分解整備できるけど、レーザー砲なんかはねえ……。
 レーザーなどの光線兵器やレールガンって精密機器だから、価格設定も装薬式(火薬式)の銃器の10倍くらいにしてもいいかもね。
 あ、そうそう。レーザー兵器やメーザーは、反動が火薬式の銃器よりずっと少ないから、無重量状態での戦闘ではすごく便利よ!

 メーザー
 レーザーは光だけど、こちらは同じ原理でマイクロ波っていう電波を集束させて発振するもの。歴史的にはこっちが先なのよ。原理的には電子レンジと同じで、目標内部の水分子を振動させて高熱を発生させるの。だから特に生物に有効よね。東宝の怪獣映画によくメーサー戦車がでてくるわけよ(笑)。レーザーよりエネルギー搬送率は低いけど、そのぶん射程が長いというふうに設定されることもあるわ。衛星軌道上の太陽発電衛星から、マイクロ波ビームで地上に送電したりするでしょ。金属に当てると放電するから注意して。
 ちなみにレーザーもメーザーも、科学的に考えると地球人の肉眼ではみえないわ。可視光レーザーなら別だけど。でもスペースオペラらしさをだすなら、映画<スター・ウォーズ>みたいに派手にレーザー光線が見えたほうがカッコいいわよね。GMさんは、当該RPGの雰囲気を考えて演出してね。

 粒子ビーム
 素粒子を亜光速まで電気的に加速して発射するもので、質量があるから破壊力はレーザーなんかより大きいわね。ただし地磁気や大気の影響をうけて弾道が不安定になりやすいの。基本的に宇宙戦用だと思うわ。光速じゃなくて亜光速だから、光速宇宙戦だと速度の点では若干不利かも。
 荷電粒子砲だと粒子が散乱しちゃうから、射程は短いでしょうね。でも、電磁パルスを弾道にそって撒きちらすから、命中しないで側を掠めただけでも目標の電子機器を狂わせることができるわね。ミサイル迎撃用にいいんじゃない?

 レールガン
 電磁加速兵器。これは弾丸を電磁石を利用して発射するもので、弾丸発射型の火器にしてはとっても初速が速いの。音速の10倍、20倍も軽く出せるわ。そのぶん発射のときの衝撃波と反動がすごいけどね。効率のいい電源が必要よ。パラフリRPGの<電磁ライフル>では、弾が強い磁気をおびるという設定になっていて、対メカ戦闘で有利とされてるわね。
 もともと大陸間弾道ミサイル迎撃用に開発されたもので、加速レールが長いから大型化するのが欠点だったみたいね。米国のSDI計画では全長200mぐらいの砲台衛星を計画してたみたい。連射もしづらいだろうし。
 ちなみに、砲身に封入したガスに大電力をかけて一気にプラズマ化・膨張させて、その圧力で弾丸を加速する方式のレールガンもあるわ。反動がすごすぎて、1発で砲台が壊れるらしいけど(笑)。
 余談だけどこのへんの兵器って、ほとんどSDI計画が元ネタよね。

 古典的空想火器
  大昔のおおらかなスペースオペラだと、冷凍光線、麻痺光線や原子分解光線なんていう胡散臭い光線を発射する銃もあるのよね。原理がよくわからないんだけどね(^_^;)。そういうスペースオペラRPGをやりたいんなら、ぜひ取り入れてみましょう。セレクターがついてて、<弱>だと目標を麻痺させるだけ、<中>だと貫通、<強>だと原子分解させてまるごと消滅させる、なんていうのがいかにもそれらしいわ。神経に作用して強烈な苦痛を与える銃、なんてのもみたことあるわねー。
 科学的根拠はなにもないけど、麻痺光線なんて、あったら便利かも。え、スタンガンで十分だって?(笑)


 ↓つづきよ。次は防具をみてみましょう!
 SF・RPG講座アイテム編:防具

 
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