極楽艦隊RPG遊戯議事録

 第7話<熱砂の竜>

逆襲編と元祖パラフリの相違点



 追伸その3

 先日、ついにパラフリRPGのサプリメント<極楽艦隊 逆襲編>を入手せり。スザク・ゲームズという、朱鷺田裕介先生みずから設立された有限会社(笑)から出版されたもので、ほとんど同人誌のノリである(←いま読むと無礼やな〜すみません(^_^;)。しかも、基本ルールブックにかなり修正を加えた簡易版ルールなどというものまで掲載されている。それを受けて、当GM側としても若干の設定変更を行うので、ここに記しておく。私自身による独創設定もむろん、含まれているが気にしないように。

 1.宇宙旅行の方法および経費
  基本ルールブックには明記されていなかったが、以後きっちり費用を計算するのでよろしく。

 あ:商業航路
   一般の貨客船に乗船する。乗船券の価格は、一般等級で50万ガメル。ただし、等級や航宙会社によって価格も待遇も千差万別。

 い:軍用航路
   商業的な定期航路の整わない辺境惑星に行くときに重宝する。どこの星でも必ず、政府が管理する軍用航路は存在するもので、そうした軍艦に便乗させてもらうわけである。チケットは30万ガメル前後と安価だが、一般には販売していないことも多い。軍や政府にコネのある人物、貴族や退役軍人向けといえる。機密保持のため乗客の自由が制限されたり、軍事行動に巻き込まれることなどもあるとか。

 う:自己所有の艦艇による航行
   最低限、操艦に必要な人員を確保する必要があるものの、もっとも自由度が高い方法。駆逐艦ていどなら、新造艦でも1億ガメルで購入できるとか(頭金1000万ガメル程度と身分証明があれば、約20年のローンで購入可能!)。どこの星でも航宙船は不足しているので、運送などの商売が自分でできるというのも利点である。
 ただ、大変なのが経費。1回の航行で100万ガメルの運行費用と、船員1人につき(NPCも含む)毎月100 万ガメルていどの人件費がかかるという。離着陸の判定に失敗したり、宇宙怪獣に襲われて損傷したりした場合には、これに加えて修理費用も要する。



 牛氏らの一行では、リンダと魚さんがそれぞれ駆逐艦を占有している。PCはいちおう宇宙を放浪しているという設定だったと思うので、今後、自前の船で星の海を渡るか、それとも商業航路を活用するのか考えておいて頂きたい(こういうどうでもいいところで結構、凝り性なGMであった)。まあやっぱ、スペオペなら自前の船だよな、うん。

 ちなみに、船の持ち主が他のPCを船員として雇っているという事例もあるらしい。あと、<しきがみおえど>の社員が放浪の旅に同行しているのも不思議だが……やはり船の持ち主に雇われた出向社員なのか、それとも市場調査と販売業務を兼ねた<長期外回り社員>(造語)なのかな? <営業部遊撃課>所属、なんてのはどうだろうか。



 2.ジャンプ航法について
 今までは20光年の移動に一週間かかるという設定だったが、ジャンプ自体は一瞬で完了するというように変更された(何もない空間で一週間も暮らしてたら気が狂うよな)。ただ、星系からの離脱には1日かかる。目的星系への侵入も含むと、2日以上は要するということだろう。

 3.航宙船の入手方法
 基本ルールでは<成長>に伴って無料で貸してもらえたのだが、どうも変更されたらしい。<企業>のPCは従来通り艦艇を使用貸借させてもらえる(貸し主は会社、としておく)。<公国>のPCは、海賊か貴族なら<特典>等で取得できる。だが、<帝国>では<贈り物>で取得するしか無償入手の方法はない。例外的に、皇位継承権が200位より上になると特権として([調達]に成功すれば)航宙船を借りられる……と書かれている。他の二国と異なり、基本的に、金華帝国では軍用艦艇の民間転用が行われることは殆どないようだ。

 4.格闘家をめざすPCの方々へ

(ほぼ丸写しになるだけなので削除(^_^;):詳細は<極楽艦隊逆襲編>詳細のこと)

 5.その他、銀河規模の催物のお知らせ

 あ:[サイバードラグーン]
   ベスティンスタイン公国全土を熱狂させる一大行事で、各地に熱烈な愛好者がいる。2〜5年に一度、フォークロア星系惑星トールキンを中心に、10体の機械巨竜が大陸や惑星を戦場にして激しい戦闘を繰り広げ、<星竜王>の座を奪い合うというもの。各竜の支援要員や、操縦士にまで熱狂的なファンがいるらしい。家庭用ゲーム機<電脳楽>でゲームソフトも出ているとか。(この設定は1996年当時のもの)

 い:[人体美術競技会]
   いわゆるミス・コンのようなものらしい。金華帝国の行事だが、たぶん様々な分野があるものと推測される。半猫少女競技会、まるぷに美女競技会、電脳筋肉紳士競技会、等々があろう。SOCの高いあなたは挑戦してみては?

 う:[科挙]
   金華帝国の高級官吏登用試験。とても難しい。

 え:[<しきがみおえど>強襲販売]
   強襲販売艦隊により、目標とする星系全土にて展開される星系規模の押し売り。とても恐ろしい。詳細は逆襲編に。
 6.電子戦闘について
 サイバーパンク面の設定が強化されたので、サイバービジネスマンの方は、活躍場面が増えることになりそうだ。以下、その概略だけを記す。

 コンピュータを介して違法アクセスを行い、それでも目的が達せられない場合に行う犯罪行為。それが電子戦闘である(電子戦、ではない。空軍や宇宙軍で行うECMと混同しないように)。使用技能は、[電子](INT)。

 もし違法アクセス者が攻撃に負けると、逆にノードの難易度分のダメージを受けてしまう。ただし、装備している<電脳結界>の<電子戦闘防御力>分ダメージを減少できるので、ランクの高い<電脳結界>を装備している人の方が、より電子戦闘向けであるといえよう。

 注:[電子戦闘防御力=電脳結界のランク−1]

 実際は、かなり細かく設定が起こされており、違法アクセスそのものも、デリート、ダンプアウト、ステルス等々、いろいろと選択肢が増えて、コンピュータは門外漢であるGMにとっては分かりづらい。(詳細は逆襲編を参照のこと)随時、導入していく予定。

 最後に、電子戦闘の華? 対人ハッキング。<電脳結界>を装備している人物を1個のノードとみなし、電子戦闘を仕掛けるのである。成功すると、相手の記憶を改変したり、神経系を操ること等ができる。ただし、攻撃側に最低でもマイナス5のペナルティが入るため、成功率は低い。
 なお、電子戦闘は危険性も大きいので注意。電子戦闘は一般的に、難易度が8〜12と高めであり、失敗した場合はそれだけのダメージを受けることになる。<電脳結界>を使用している場合、自分の体にこのダメージが加わるので、下手すると即死!? の危険性もある。あな恐ろしや。

 7.スペオペの花形! 宇宙傭兵について

 そもそも宇宙傭兵とは何か?

 基本的に、ベスティンスタイン公国の宇宙海賊のうち、犯罪志向でない者が傭兵斡旋組織<レイクウッド機関>に登録し、宇宙傭兵(正式には星間傭兵、軌道傭兵という)と名乗っているということらしい。レイクウッド機関というのは、いわゆる<宇宙傭兵ギルド>のことだろう。スペースオペラの主役っぽく、正義の味方、自由の戦士になりたい! という人は、まずこのレイクウッド機関に登録して、特殊部隊としての訓練を受けなければならないのだ。ゲーム上では、とりあえず階級としては<宇宙海賊>をとり、シナリオ中でレイクウッド機関の出先と交渉するなどして、初めて傭兵になれる。訓練がすむと、各星系の防衛部隊に斡旋され、配備につく者が多いらしい。大組織に所属するのを嫌う傭兵は、たいてい小人数の部隊を組み、銀河を放浪するようで、リンダ氏もこの一例なのだろう。

 訓練(教練課程という)期間は、軍に所属していた経験のある者で数ヵ月、普通は数年にも及ぶ。その最終段階では、<教官傭兵>に師事して実戦経験を積まねばならない(前述の通り)。

 また、ある程度の実戦経験を積み、知名度の高くなった傭兵部隊は、独立して<傭兵事務所>を設立することもできる。ギルドに斡旋料を払う必要がなくなり、依頼人から直接、依頼料をもらえるのが利点。また、一般の人々に対する英雄性? も高まる(某G軍曹なんて写真集まで出してるらしいぜ!)。ただし、収入のうちいくらかは年会費としてギルドに収めねばならないので、人気のない部隊だと、無理をして独立した場合、かえって損をするかもしれない。
 事務所設立の手順は、小規模なものの場合、合名会社設立のそれに似ている(オイオイ……)。宇宙傭兵ギルドに登記し、法律上ひつようなしかるべき手続きを済ませればよいのである。具体的には、定款などの書面を作成しなければならないので、[法律学](INT)技能を用いる。

 なお、事務所の形態としては、数百人以上もの大部隊を各地に派遣する大企業なみのものや、(世界は違うが)A傭兵事務所のような、英雄性の高い少数精鋭式のものなどがある。<傭兵大好き!>のような一流傭兵雑誌にグラビアなどが載るようになれば、かなり成功した傭兵であるといえるだろう。

ちなみに、この雑誌にはG軍曹も毎回、戦闘講座と称して寄稿している。ただ、一部の傭兵はアイドル業に精を出すあまり本業が疎かになり、結果として業務の質が落ちて依頼主からの苦情が出るという事態も起きている。傭兵ギルド幹部会でも、近ごろは傭兵アイドル業界に対する規制強化案が検討されているらしい。

 ただ、そうした者は傭兵のごく一部で、殆どは昔気質の硬派な傭兵である。やはり『人生、真面目が一番!』ということか(G氏談)。ではここで、宇宙傭兵業界について、現職傭兵である牙 狼々氏に語ってもらおう。


 −−あなたにとって宇宙傭兵とは?

「難しいことをききますね……まあ、危険とロマンとハニワが同居する華々しい世界、それを渡り歩く術ですかね」

 −−……ハニワ、ですか?

「ハニワです!(注:彼は古代埴輪マニアらしい)」

 −−あなたが傭兵活動を行う際に心がけている点は?

「戦闘において情けをかけないということです。依頼主の任務の遂行と、自分の命を守るために、です」

 −−ギルドでの実戦研修生時代は、どういったことを目標にしていましたか?

「目標? いやあ、あの頃は毎日を生き抜くことが全てでしたから」

 −−というと、何かキケンなことでも?

「ひいッ! そんなことはきかないでくださいっ! じっ、<G>がっ!」

 −−では、後輩の傭兵たちに何か一言。

「いつまでもあると思うな、弾と金。あ、あと、<G>には手をだしてはいけません」

 −−本日はどうも有り難うございました。

 9.<仙人>について
 何らかの追加設定をいずれ発表します、とシナリオ集には書いてあったのに、サプリメントには仙人のせの字もでてこねえ。これはもう、俺が決めるっきゃないな! ということで。こう、御期待!(にやり)。

                  以上、よろしく。

(これは1996年当時の古い情報である。とくに傭兵ギルド関連の創作設定のほうはだいぶ変更されている。清水の創作設定で互いに矛盾するものがあった場合、新しい方が正式なものと考えて頂きたい)



清水「第7話最終章へもどる?」

清水「さあ、さっそく第8話をよんでみよう!」

清水「パラフリ議事録一覧はこっちですよん」

清水「ここまで読んでくれて感謝! おつかれさま! 表紙へどうぞ」