極楽艦隊RPG遊戯議事録

第8話<鉄血少女の憂鬱>





  鉄血少女の憂鬱


     [パラダイスフリートRPG初号版]第8話

  <パラダイスフリートRPG 遊戯議事録 第2集>

             脚本・GM・執筆/清水三毛



<パラフリRPGとは>


 それは、6000年後の未来宇宙での物語。<ベスティンスタイン公国>、<金華帝国>、<しきがみおえど>の3国を舞台とする、一大スペースオペラRPGである!



<登場人物紹介(PC)>

 1、鳴沢あつし(25歳)/男性/国籍:<企業>

 <企業>(しきがみおえど)のサイバー・ビジネスマン。けっこう好色。射撃はそこそこ上手いが、どちらかといえば頭脳系の人物である。誘惑技能5というのが異彩をはなつ。以前はモコナ・マニアだったが、現在はピカチュウ・マニアとなっている。今回、電磁ライフルをゲットだぜ!



 2、志尾原総一郎(28)/男性/企業

 対戦車ライフルを扱わせたら右に出る者はない。冷静なようだが、実は危険な性格。GMと北川氏の間では「スナイパー」と呼ばれている。今回、「あの」シリウスジゴクガメを一撃で仕留めるという快挙をなしとげた。今回、ライデン・レーザー(笑)を装備。次回は身体改造をさらにほどこし、ついに射撃技能以外の技能をとるようである(笑)。



 3、趙 月英(ちょう げつえい)/女性/15/帝国

 身長147 センチの狼ハーフ少女。両親を亡くし、旅に出た。楽器(和筝)を愛し、医療技能をもつ純朴な少女。この一行のなかの唯一の? 良心といえるだろう。



 4、牛 孟闘/男性/23/帝国

 仙人を目の敵にする(無謀)炎の牛ハーフ。根っからの武人であり、近接格闘戦における破壊力は絶大(対戦車ライフルなみ)。前回、単分子剣を入手したが、やはりというか、今回いちども使用しなかった。反面、おつむの方は今一つ。最多出演記録を保持するスゴイ人(欠席一度もなし!)。



 5、リンダ ラ ロンド/女性/21/公国

 犯罪をおかし、公国警察におわれている宇宙傭兵。ふだんはホローチャージと名乗っている。白兵戦、射撃、操艦などの技能をもち、性格も割とマトモで均衡のとれた戦士ではあるが、哀れなことに「不幸」である。今回もまた……。



 6、アンドリュー ビルス/男性/16/公国

 行方不明の両親をさがして旅にでた音速の騎士(笑)。下級貴族の出身であり、光学剣ビームセイバーをもっている。性格はけっこうまともだが、ときどき穿った発言があって面白い。剣術が得意だが、他の連中がいつも容赦なく射撃するために接敵できない可哀相な人。



 7、スィル クルスティア/男性/20/公国

 実は政府の極秘任務をうけおっている、黒髪の宇宙海賊。傭兵に近いともいえる。あと、軟体動物恐怖症。自信過剰で刀剣マニアらしい。公国人だがサイバーウェアを装備しており、超電磁ブレードという高威力武器をもつ。好色らしいが、傭兵稼業の先輩? であるリンダには手を出せないでいるようだ。家事が趣味という一面もある。今回初参加。




 8、田宮りさ/女性/25/企業
 SOCのあまりの低さ(=つまり接客の下手さで不祥事を起こした?)により左遷させられたらしいサイバーOL。射撃はそこそこ。電磁ライフルをもつ。「サイバーアイOLスペシャル」装備で、状況によっては交渉を行う(それでも技能レベル2だが……)ことも。今回初参加。志尾原の部下として活躍が期待される。




<状況開始>

 銀河暦1997年7月31日、某公民館に遊戯者が集結。カリン氏(=スィル)、南里氏(=田宮)は今回初参加なので、キャラクターを作り、それからセッション開始。


 鉄血少女の憂鬱


第1章 悪魔は再び(前半)




 駆逐艦の狭い船室で、少女はシーツをはね飛ばして安らかに寝息をたててい
た。むにゃむにゃと呟きがもれる。

「……もっと、ちょうだい。牛さんおいしいもん……」

 半狼人特有の、獣毛に覆われた耳が寝言とともにかすかに動いた。小さな舷
窓の外には、3つの月の光に照らされ、白々と大砂海がうかび上がっているの
がみえる。

 航宙駆逐艦モスコ=ミュールの夜は、とりあえず平和なままにすぎていった。

 数時間後、砂漠のさびれた宇宙港に2つの太陽が昇り、1通の手紙がとどく
までは……。




GM「さて、まず今回初参加の方々がどのようにしてリンダさんのチームに合流したか、なんだけど」

北川氏(=リンダ)「いつのまにか、チーム!(笑)」

GM「なにいってんだよ、リンダ傭兵事務所だろ!」

リンダ「傭兵事務所ォ!?(一同笑)」

スィル「傭兵事務所という響きには、ひかれるものがある」[注:彼は「追跡者(清水三毛作)」マニアらしい]

GM「だろ!? だろ!? まあ、事務所は冗談として……じゃ、スィルさんは海賊なんだけど、金稼ぎのためにいまとりあえず傭兵のような仕事をしている、と。宇宙傭兵ギルドには所属する?」

スィル「いや、それやっちゃうと上の方がうるさそうなんで」

GM「じゃ、個人のつてで有名なリンダさんのチームに入ったと」

リンダ「リンダじゃなくてホローチャージだって!」

GM「あ、そうか、本名はいけないんだっけ。彼女はじつは犯罪やっちゃって、偽名つかってるんでね」

スィル「それには気づかないけど、うすうす感づいてるかもしれない」

GM「お互い、正体は知らないのかな」

スィル「おたがい危険な匂いは感じとってるかもしれない(笑)」

鳴沢「でも、こうしてキャラ対比表みてると、バラエティ豊かで面白そうだね。これでホントにお話にできそう」

GM「富士見かどっかでリプレイ集でもだしてくれりゃいいのに、だしてくれないんだよ、マイナーすぎて!(笑)
 ……ま、いいや。そういうわけでリンダさんとこの門を叩いたと。で、南里くんのキャラはしきがみおえどの出向社員で、志尾原さんの部下になるってことで(笑)」

スィル「いやもしかしたら、実はリストラで(笑)」

南里氏(=田宮)「とばされたに決まってるじゃないですか。SOCが1ですから(笑)」

GM「じゃ、志尾原係長代理の部下の平社員ということで。 ……で、だ。こないだドラゴン倒してから1週間ぐらいたってることにしようか」

リンダ「相変わらずドラゴンになる夢に夜な夜なうなされてる、と(笑)」




 このへんは、リプレイ第1巻「熱砂の竜」(脚本・編集/清水三毛/参考資料図画集あり)を参照してね!(この記述は遊戯者さんに配布した当時のもので、資料図画集は空科傭兵団には未掲載です。1999年度の夏コミで最新版の清水パラフリ図画集を販売しました)



Key氏(= 月英)「ひゃはは(笑)」

スィル「ヤな夢だな(笑)」

GM「そうだな、生活費を……今回初参加の人以外は、20万ガメルほど減らしといてくれるかな。本当は階級とかによってだいぶちがうんだけど、面倒くさいから一律で。で、スィルさんたちは昨日あたり着任したと。
 で、前回の、惑星ロア・ギブリでのドラゴン退治のあと、仕事が入らないので駆逐艦で寝起きしていた、と」

リンダ「はいはい。あー、身体が痛い」

GM「で、今日も今日とて砂漠の朝が始まるわけだ。窓の外から強烈な日ざしがさしこんでくる。砂漠の宇宙空港だから」

鳴沢氏(=鳴沢)「なあ、なんでここにいるわけ(笑)」

GM「わるい、前回参加してないんだね。まあ合流したということにしといてくれ。で、窓の外の日ざしのなかを、翼竜がキエエ〜と鳴きながらとんでいく。スズメみたいなもんだ」

一同「い、いやだぁ!(笑)」

GM「で、リンダさんの薄汚い駆逐艦のエアロックで、ビーと電子音がする」

「はいはーい、とでる」

GM「『あどうも、郵便なんスけど』と、トカゲハーフの配達人が」

「あ、ごくろうさまですー」

GM「それは今時めずらしい、封筒だ。古風な紙製のね」

リンダ「電子メールで送りゃいいのに」

GM「リンダさんあてだ」

リンダおねーちゃん、お手紙が」


 なんかもう、彼女の本名はじゅーぶんバレとるような気がするんだが……これは気のせい? それとも幻?


GM「でね、リンダさんなんだけど。その封筒の筆跡に、とっても見覚えがある気がするんだ」

水無月氏(=志尾原)「はーい、俺もわかるような気がする(笑)」


リンダ「やっ、やな予感がするけど(笑)、一応あけないわけにはいかないから」

GM「表に『リンダちゃんへ』ってかいてある、しかもハートマークつきで(一同笑)」

「あのひとだー!(笑)」

リンダ「じゃ、こう、『ああ……』と、震える手であけます(笑)」

GM「中には妙に乙女ちっくな便箋が入っててだな(笑)、『私のもってる武器コレクションのガレージセールやるから、きってねー』とかいてある。ハートマークつきで(笑)。『美品、良品多数! 単分子、ビーム武器あります』!」

リンダ「えっ!」

志尾原「いくしかないっ!」

スィル「それはもちろんッ!」

GM「『……ばい、ギラちゃん』と、ハートマークつきで」

スィル「(聞いてない)単分子系ということは、とうぜん近接兵器ももうゴマンと……!」

リンダ「ということになりましたんで、えーと、みなさんいきますか」

「いくしかない、いくしか」

スィル「とっとと船をだせ(笑)」

GM「旅券もちゃんとついとる。場所は20光年さきの公国領なんだけど。トード星系の惑星トードという星だ。トッドという貴族がおさめているらしいね」




 GMによる解説:ベスティンスタイン公国では、広大な星域を何世代にもわたり統治するには、長期間、安定した地位を保つことができる統治者が必要だと考えられている。ために、各星系には世襲制の統治者、いわゆる「貴族」がおかれるわけである。
 もっともこの制度は、地球の中世ヨーロッパのものほど封建的ではない。帝国も同様に貴族制度をとっているが、システムとしてはこちらは血統を重視する中華系の封建制度であろう。



GM「さて、では離陸ということで……パイロットとかの担当をきめようか」



 しばし一同、操艦技能の高低、知性度などをつきあわせ、主砲やミサイル、対空砲や操艦の分担をきめる。



GM「今回からは生活感を重視して、離陸に失敗して艦が損傷したら、そのぶん修理費がかかることにするから。オレはな、スペオペでは生活感が重要だと思うんだ。宇宙船内も、食器とか散らかってて汚くなきゃ、ダメ」

鳴沢「な、なんで!?(笑)」

GM「だって、スターウォーズとかそうじゃん。ああ、人が暮らしてるんだなー、って感じがした方がいいんだよ」


 GMはこのとき、スター・ウォーズ特別篇を劇場でみたばかりだったらしい(笑)


南里氏(=田宮)「わかるけど、でも。乗ってる人によるんじゃ?」

GM「……そういえば……」

鳴沢「キレイに片付けてれば、ねえ(笑)」

GM「大丈夫っ! このフネなら絶対汚い!」

田宮「ただ、片付ける人って……」

リンダ「……1人(汗ジト)」

GM「掃除しそうなのは趙さんしかいないもんなあ。……砂沙美ちゃんみたいだ」

鳴沢「(苦笑)」

スィル「いや、意外なところで、家事が趣味です」

田宮「こきつかわれるだけだから、よした方がいいよ」

スィル「そこを嬉々としてやるんですよ」

「ちなみに料理の腕なら、たぶん私が1番だから」

スィル「料理? 食えればいいんだ!」

GM「じゃ、離陸ね。難易度は普通だから、3で」

鳴沢「(GMのめくったカードをみて)よかった、成功してる」

GM「こちら出発管制、初期軌道はO−15を使用せよ……」



 鳴沢くんの操縦で、艦は軽やかに飛び上がった!
 反重力エンジンをふかし、大気圏を離脱していく。分担にあぶれたスィルは、1人しゃーこしゃーこと刀を研いでいる……。



スィル「にしても艦内よごれてんなー。あ、こんなとこにホコリが(いいカンジの演技だ)」

GM「体長20センチほどの宇宙ゴキブリが、かさかさと。芋ようかん食わすと巨大化するやつね(笑)」

スィル「滅殺ッ!」



 まる1日ほどかけて星系をぬけたら、次はジャンプ航法にうつる。これにより、20光年を一瞬でかけぬけるのだ。



スィル「1週間……食器がたまるには十分ですね」

リンダ「そのへんは、もちまわりで洗うんだよ」

スィル「もちまわり?」

リンダ「ちょっとまて、いちおうさ、あの……、(オレは)女性なんですけど」

田宮「『いちおう』、でしょう(笑)」

GM「おまえなあ、前回リプレイ中3回も『彼』って呼ばれて、そのたびに『彼女だあっ!』って叫んでたぞ。あれはもう、パターンギャグだ(笑)」

リンダ「たしかに、短髪だけどさあ」

志尾原「……『彼』は、おいておきましょう」

リンダ「ちょっとまて! おやくそくー!」

スィル「志尾原さん、ナイス(笑)」



GM「じゃ、ワープ(ジャンプ航法)に入ってもらおうか。難易度は3だ。『特異点、拡大!』」

鳴沢「エース」

GM「(カードをめくり)……あ、2だ」

一同「ええっ!」

鳴沢「俺のせいじゃないよ、いちばん強いの出したんだから!」

GM「どかぁん! といって、激しい衝撃に君たちは艦内をコロコロと転がるわけだ」

「誰かとめてえ!」

スィル「よかった、虎鉄に傷はついていないっ!」

GM「……いまの衝撃で、ちょっと駆動系に損傷が生じたようでね。修理代金が10万ガメルほど必要だね」

「オーナー頑張れ(笑)」



 ちょっと失敗しつつ、どうにかトード星系に到着。さらに1週間たち、彼らの眼前に緑色の惑星、トードがみえてきた。(本当は2日でつく距離だが。のちに設定が変更された)



GM「ごく普通の農業惑星らしい。軌道上には宇宙空港があるようだから、そこそこの星だ。全長1キロほどの巨大な構造物が君らの前にみえてきて、ドックの扉がガァン……と開く。進路指示用警告灯が点滅している。さ、入れてくれたまえ。
『こちらは惑星トード管制塔、貴船の船籍をこたえよ』」


 接舷の機動判定をおこなう。鳴沢のだしたカードは、10の単カード。


志尾原「ええっ、10!?」

鳴沢「いつでも全力投球だけど……負けたらしいよ(笑)」

GM「あれえ、(こっちは)10のツーカードなんだけど」

鳴沢「どかあん、ずががががっ!(笑)」

「いやーっ!」

GM「がりがりがり。ドックに艦の横腹をこすったな」

リンダ「ばかやろおおお!(泣)」

スィル「それって、うちの修理代だけじゃなくて、ドックの修理代もあるんじゃ!?」

リンダ「うわああああああ!(泣)」

GM「おおっ、そうか。(サイコロをふる)ドックの修理費も含めて100万ガメルか、こりゃかなりの額だね(笑)」

スィル「俺の所持金が吹っ飛ぶ額なんですが(笑)」



 ここで、沢乃釣氏、たいれる氏も登場! さっそく参加することに。GMは状況を解説する。ところで、カードが足りなくなっちゃうぞ。遊戯者は5、6人が限度ってことだな。



GM「……で、いま宇宙港の接舷に失敗してこすったとこ」

たいれる氏(=アンドリュー*以下アンディと表記)「だめじゃん!(笑)」

GM「なに、今日は8人もいるのか! すごい人数だ……じゃあ、牛さんは倉庫の中で寝てて、むっくり起きてきたということで(笑)。
 で、待ち合わせのドックにいくわけだ。ずいぶん使われてないらしく、汚くて薄暗いドックだ。そこで、『リンダちゃん、ひさしぶりぃ!』という例の声がするんだな」

リンダ「いまここではリンダじゃなくてホローなんですけどお!(泣)」

GM「そう呼んじゃったんだよ、この人は!(ぢつはGMも忘れていたのだ……って、オイ)」

「出たな宇宙の神秘!」



 そいつは外見は13歳くらいで、メタリックに光る蒼く長い髪を後ろで束ねた迷彩服姿の少女だった。額には古代のネイティヴ・アメリカンを思わす紋様のバンダナをつけ、腰からは弾倉入れや手榴弾ポーチがぶらさがっている。
 傭兵業界で有名な傭兵仙女にしてリンダの師匠、ギラ軍曹である!



アンディ「いかにも清水ってかんぢだねー」

GM「うるせーっ!」

「とりあえず13歳ってあたりが(笑)」

GM「ちがうっ! それはちがうぞおお!」

リンダ「みんな思ってても、口にしてないことを(笑)」

GM「ちなみに耳はとがってるぞ(本当はアルフェリッツ姉妹のとは形が違うが、やや複雑なので説明は略した)」

スィル「なんか言うたびに耳がくりくり動くんですね(笑)」

アンディ「……清水だ」

スィル「基本、基本」

アンディ「清水の基本的キャラクターだね」

「この場の皆ほとんどが清水の原点たる作品をよんだことがあるじゃないか!(成蹊高校文芸部発行<追跡者>)」

GM「(くっ、なぜそこまでオレの小説を読むのだっ……)
 ……さて。『ひさしぶりー』」

リンダ「どうも、久しぶりです。ところであの……今はホローチャージなんですけど」

GM「『ごめんごめん、忘れてたわ。さ、いろいろあるからどんどん買ってってね!』
 さて、ドックには汚い貨物船が置いてあるんだ。どうもギラ軍曹がコレクションの倉庫として使ってるらしいね」

アンディ「……異様なヤツ(笑)」

GM「ハッチには『さわっちゃだめよん♪』とか書いてある(笑)」

「こいつのコレクション売るとかいうと、余ったマンガを売るとかそういう世界じゃないからなあ」

アンディ「……要所要所が清水くせえよ……」

GM「うるせーよっ。じゃ、貨物船のなかに入って貨物庫をみるとだな、まああるわあるわ、ぎっしりと古今東西のいろんな銃とか手榴弾とか、」

リンダ「よっしゃあっ!(喜)」

GM「刀剣類とか……」

スィル「うふふふふふふふふふ」

志尾原「こんなところに2つセットの黒い箱がっ! これは肩につけるんだなっ!?(一同笑)」

スィル「びしびしびしっ! びんたびんた!」

GM「それはとある古代の衛星から発見されたオーバーテクノロジーの産物だね(笑)」

志尾原「きっと月から発見されたんだろう(笑)」

「超古代のオーバーテクノロジーから古代のローテクまで何でもそろってるんだな(笑)」

GM「両肩に装備して、発射時にはこう、展開するわけね(笑)。ルール的には<しきがみレーザー>の項をみてね」

リンダ「刀剣類みてみたいんですけど」

GM「リンダちゃんにいいのがあるのヨ♪」

リンダ「おっしゃあ!」

スィル「でも、『リンダ』じゃないんですよ(笑)」

リンダ「あっ……!」

GM「今回ちょっとね、単分子のやつは売れちゃったんだけど、実は……」

リンダ「売れたのか!?」

スィル「ちいいっ!」

「おや、こんなところに単分子剣が(笑)」

スィル「うわああ(一同笑)。なんであなたがもっているうう!? ダメージはそっちのが小さいのに!」

「いや、同じ同じ(笑)」

「同じって……こわい、こわすぎる……」




 武器のダメージは、普通の剣や拳銃で3。これを基準として考えればよい。このことからすると、対戦車ライフル、単分子剣、ビーム剣のダメージ5という数値がいかに大きなものか、わかるだろう。そして牛さんの拳の破壊力はそれに匹敵するわけである。おそるべし。
 ちなみに、単分子剣は帝国の提督クラスの貴族に数本、ビーム剣は公国の貴族に代々つたわるもので、それぞれとても希少であり、一般市場では手に入らない。大切にしよう。




GM「『……いわゆる一つの、<ビーム・モーニングスター>ってやつなのよね』といって、ゴトリと取り出したのがこのようなものだ(と、自作のイラストを示す)」

リンダ「うおおおお!」

「けっきょくそこかー!(笑)」

スィル「清水さんの趣味を反映してますね(笑)」

GM「ホラ、このボタンを押すと、ビームのスパイン(刺)がつき出るのよ」

スィル「でもこれ、女性のドラゴンハーフじゃなきゃ、持っちゃいけないんじゃ(笑)」


 当時、放映中だったのね。スレイヤーズTRY(笑)。


GM「うむっ(喜)! 『なぜかセットでレッグホルスターもあるのよ(笑)。これはここに装備しなきゃいけないらしいからね!』」

スィル「俺はパスだな」

「わたしもパス」

リンダ「いや、すごい、それ(笑)……いいですね」

GM「で、こう使うと、ハンマー部が柄を離れて飛んでいって、しゃがんで撃つと直線状に飛んでくのよ(笑)」


 これはバーチャロン(笑)

 閑話休題。
 志尾原くんは2連装しきがみレーザーを買うことにした。


GM「2門買うの、ほんとに?」

志尾原「2門でないと!」

GM「『800万ガメルね』2連でダメージ12ってのは鬼だから……間をとってダメージ9」

志尾原「もうちょっと安くなりませんか」

GM「そうねえ、志尾原くんはこないだ大活躍だったから、600万ガメルでいいわ」

志尾原「おおっ」

リンダ「なんて良心的なんですか師匠! じゃ、わたしのこれも……」

GM「あなたはこないだの戦闘、ちょっとおもわしくなかったわねえ……ズバリ650万ガメル」

リンダ「もう一声っ!」

GM「ゆずれないわね」

リンダ「こっちは艦が壊れててその支払いが……!」

GM「『しょうがないわねえ……』じゃあ、交渉判定だ」

リンダ「SOC1なんですけど!(笑)」

GM「ギラ軍曹は高いぞお(笑)」


 リンダがエース、ギラは12のペア。値引きは失敗。


リンダ「うわーい……けっきょく650万……」

スィル「船が質に入る日も近いな(笑)」

「ギラさんギラさん、なんかいい短剣あります?」

スィル「ビーム剣のいいのはないですか?」

GM「あれは古代文明の遺産で、所有者のDNAに反応するようにできてるから……」

「拳にはめる武器を!」



 と、各人が好き勝手な要求を言い出した。ギラ軍曹、応対におわれてもう大変。

 一時、グレートソードにひかれた趙さんは、盾をもてなくなるというので、ブロードソード(ダメージ3)におちついた。にしても、15の女の子でSTR5ってすごいよな。



「ちなみに手持ちが320万……」

GM「可哀相だから、20万ガメルにしとくわ」

「わあい♪ おねーちゃん優しい♪」

GM「困ったときはいつでもきなさい」

スィル「『おねーちゃん厳しい』って言ってるひともいるんだけど(笑)」



 鳴沢は射撃武器を、ということで電磁ライフルを。1種のレールガンであり、発射された弾丸が強磁気を帯びているため、メカやサイボーグに対しては1+KO(気絶)の追加ダメージまでも加えるという代物だ(鳴沢「にやり」)。



鳴沢「なんかこう、グラヴィティな武器はないの?」

GM「そういう高度な武器は、まだ手放したくないのよね」

リンダ「ってことは、あるらしい(笑)」

GM「ギラ軍曹に会うのは初めてだよね。『もしよかったら、わたしの傭兵事務所に修行に来ない? びしびし! しごいてあげるわよ』と言ってる」

鳴沢「機会がありましたら……(笑)」

「確実に強くなれるよ、生きてれば(笑)」

アンディ「性格的には行くかもしれないけど、後ろでリンダとかに止められてると思う(笑)」

GM「残念ねえ。じゃ、まあ、これ中古だしね。お安くして200万ガメルで」

リンダ「なんか他の人に対しては良心価格なんですけど!」

スィル「小型銃はないですか、懐古趣味でワルサーP38とか(笑)」

GM「じゃ、ガチャガチャと取り出してだな、じゃきん! とコッキングするんだが、ピキっとヒビが入っちゃったね。『ああ、こりゃどうも大戦を2度も経てるわねえ……』」

「どの大戦だ!?」

スィル「しょうがない、部屋にかざるインテリアとして、安めでください」

GM「安め? これはもう、美術品としての価値の方が高くなるわよ」

アンディ「んなもん買い叩くなよ……」


 結局、彼はサブマシンガンを買うことにした。


GM「古代地球にあった、H&K−MP5サブマシンガンよ。リトラクタブル・ストック(伸縮式銃床)がついてて、操作しやすいわね」

スィル「おおっ、有名どころだ」

GM「じゃ、安く20万ガメルで(古代の銃なのに安すぎ。そもそも地球は忘れられている筈なのでは(^_^;))」

リンダ「安いんですけどおおお!」



 牛さんは拳につける武器を欲しがってるが、肘から突き出すビーム・トンファーとかスペースチタニウム製の内蔵型ハンドレザーとかは「格闘家として(笑)」嫌だというので、けっきょく何も買わないまま。しっかし、こんなところで時間食いすぎだぞ。まだ今回の目的にも話が進んでない。



GM「『ところでリンダちゃん……』といってギラ軍曹が寄ってくる。『あなたもそろそろいい年だし……』といって、ゴソリと取り出すものがある(笑)」

リンダ「えっ!? ちょっと待てええ!!」

スィル「まさかお見合いっ!?」

GM「ご名答♪」

「ええっ!」

志尾原「写真をのぞきながら、『どれどれ、どんな女の人ですか?(1同笑)』」

リンダ「ちょっとまてえっ!」

スィル「どれどれ、人間ですか?(笑)」

リンダ「いちおう、震える手であけます……」

GM「ああ、この人いま売り出し中の傭兵なのよねー♪」

リンダ「……名前はなんていうんですか……?」

GM「狼ハーフでね、牙 狼々っていうのよ。あなたの兄弟子ね♪」

リンダ「ラリーさんがプレイヤーじゃねえか!」

GM「狼々くんには恋人がいるんだけどね」

リンダ「あの、コレ……ことわったらどうなりますか!?」

GM「いやまあ、イヤだっていうんならしょうがないけど」

鳴沢「いいハナシじゃない(笑)。いまを逃すともうないかもしれない!(笑)」

リンダ「な、なんなんだ、それは!」

志尾原「じゃ、縁談も成立したことだし(笑)」

リンダ「まてえ!」

「じゃ、祝電の用意でも!(笑)」

リンダ「だから、まてえええええ!」

GM「やっぱり30歳までには結婚して、子供生まないとねー♪」

リンダ「まだ21歳なんですけど!」

GM「初産が35こえると、子宮ガンがねえ」

アンディ「……なにそれ(呆)」



[ギラ軍曹の傭兵主婦の健康講座]

 正確には、高齢出産だと異常出産が多くなるのよ。あんまり子供を生みすぎると子宮筋腫とかの発症率が高くなるし、逆に生まないと今度は乳ガンにかかりやすくなるっていうわね。女性傭兵のみんな! 健康には気をつけるようにね!



スィル「いい機会なんじゃないスか?」

GM「ねえ?」

スィル「あなたのようなアバズレ……もとい(笑)、傭兵稼業で忙しい人はなかなか出会いの機会がないじゃないですか」

鳴沢「っていうか、最後のチャンスだよ!」

GM「『こういう人よ』と写真を一同に」(キャラシートをみせる)

「おねえちゃん、すごいかっこいい人じゃない! いいじゃんいいじゃん! ……だって(わたしは)狼ハーフだからね(笑)」

鳴沢「強そうだねえ」

志尾原「でも……ホモですか?」

GM「あくまでも(リンダを)女と認めないらしいな(笑)。
『じゃあ、手近なところでは……』と、声をひそめるんだが。
『牛さんとはどういう関係なの?』」

リンダ「ちがいますっ! なんでもありませんっ!(一同爆笑) あの人にはちゃんと婚約者がいますっ!」

GM「残念ねえ。……やっぱり男の人には角とか尻尾がないとねえ……」

「どういう感覚ですかっ!」

GM「そういう人なんだよ。『実に残念ねえ……』と首をふっている」

リンダ「ちょっとこう、彼方をみて考えこんでいる(笑)」

GM「『じゃあこの話はまたということで』とガサガサとしまうんだが、その写真全部、金華帝国のビースト・ハーフばっかり(笑)」

リンダ「なんなんだ……」

スィル「趣味の問題だな、やっぱり(笑)」

GM「『わたしがあと300歳若ければ、牛さんを……』とか、まだブツブツいってる」

スィル「女性に年をきくのは失礼ですけども、おいくつなんです?(笑)」

GM「それは……ひ・み・つ♪」

スィル「内心、ガキのくせに……と。外見は(笑)」

「913歳?(笑)」

リンダ「いや、1万歳ぐらいは……」

GM「その900という年代に何かひかれるものがあるのは、気のせいだろうな」

「大丈夫だいじょうぶ、30世紀とかそーゆー話じゃないから(笑)」

GM「そういう話か(にやり)。さて、とかいってるとだな。『びーっ、びーっ!』と赤い警告灯が点滅するんだな。『これは侵入者警報っ!』」

「不幸なヤツ(笑)」


<予告>

 はたして、侵入者とは何者なのか!?
 そして戦いの行方は!? 後半へつづく! よんでね♪



ギラ「第1章後半へ! ほんのちょっとよ♪ ホラ痛くしないから、おいでなさい♪」


清水「議事録の一覧へもどる? 残念ですなぁ」


清水「表紙へもどる? それは残念」