極楽艦隊RPG遊戯議事録

 第7話<熱砂の竜>

第4章  激突! 牛と地底巨竜



GM「誰かが『だだだ……』と階段を下りてきて、ドアをばん! と開ける。
『観測班から緊急入電! 20分ほど前に、ギブラーズ北西50キロの地点で巨大生物が目撃された模様です! 警報を発令しますか!』
『うむ、発令したまえ』」

「軍は出動しないんですか?」

GM「明確に市街地へ侵入するという危険がない限り、無用な攻撃はひかえておりますから」

「何はともあれ、ゆくぞ! 出陣だ!」

リンダ「行くのお?」

志尾原「出撃しましょう!」

「そのために来たんじゃないか!」

「あの杖、使えるよね?」




 メカの操縦では、パイロットの各技能と、メカの各数値を足して2で割った数値が用いられる(つまり操縦者の技能とメカ性能の平均値)。
 メカの性能と、パイロットの技能が判定値に反映されるシステムなのだ。
 なお、輸送機器(メカ)については、専用の<輸送機器管理シート>が、シナリオ集<ドクター・ファナティック>に掲載されている。富士見ドラゴンブックより。


たいれる氏のキャラクター、アンドリュー君もここで合流することになった。


GM「じゃ、君らが乗り込もうとしてるとだな。若い隊員がしょぼくれた姿の青年を連れてきて、
『司令! 街で迫害を受けていた青年を保護しました!』と(一同爆笑)。あ、ダメージ2ほど食らっといてね」

たいれる氏(=アンドリュー*以下、アンディと表記*)「俺はそんなんじゃな〜い!(笑)」

リンダ「やあ、久しぶりねえ(オイオイ、初対面だろ)」

「お姉ちゃん、このお兄ちゃん、だれ? よわい?」

志尾原「とにかく、基地を離れましょう!」

GM「戦車の操縦は、操縦技能、DEXで。……操縦するのはリンダさんか。
足して2でわって、判定値は3.5。1回だけ4で判定できる(1回の戦闘で1回だけ、である)」

リンダ「じゃあ、行くわ。GO!」

GM「もう砂漠は、日が暮れかけている。で、ほどなくして、『進撃する土煙』が目に入る。君たちの方には向かってない……ああ、向かってくるな。方向がかわった」

「……ってことは、何か分かるモノがある?」

「ひょっとして、このままなら街に直行だね?」

志尾原「ということは、<ヤツ>が倒してくれますね」

リンダ「いや、<ヤツ>は自分に関係ないことは一切関知しないはずだから」

「もしかして……いや〜な予感がする。例のペンダントについて、調べる方法はありませんか?」

GM「フェルテクト集積体か。ううん(予想外の展開だ)。……どうだろうね、持ってる人が戦車から降りて全力疾走して、戦車と違う方向へ走っていくというのは(笑)」

「えええっ!」


 すったもんだの挙句、やはりというか、その役目は……。


GM「土煙はどんどん君らの方へ向かってくる」

「じゃ、牛男さんが例の杖とペンダントをもらって(笑)」

「せーの!」

GM「じゃ、ハッチをガチャンと開けて」

志尾原「牛、蹴り出して(笑)、戦車は逆の方向へ!」

「ホントに大丈夫か?」

リンダ「やるしかない!」

「やるしかないらしいから(笑)、やるけどさ……。
『来い、竜!』」

GM「さすが主役!(?)」


 リンダは、皆の<応援>もあって操縦判定をどうにか成功させた(<応援>がなかったら失敗していた!)。さて。


GM「じゃ、戦車のすぐ後ろを轟音がバリバリと。
 で……、(竜は)真っ直ぐ牛の方を追いかけてくる!」

一同「やっぱりいい!」

「じゃ、例の杖を使ってみるか! 『さくっ、ぽん!』」

GM「いや、今の『ぽん』じゃ、『むきゅっ!』と小さく鳴いただけだな(一同笑)」

「じゃ、『ごんッ!』」

GM「今のは痛かった。『ぶぎゅっ!』(一同爆笑)といってだな、牛をすっぽり包んで、暗闇が半径10メートルぐらいにまで拡大したぞ。さて、そうすると、土煙の進撃がやんだ。暗闇の中の牛さんにも音で分かる。 止まってるぞ!」

「しかし……(笑)。どうしろっていうんだ(笑)」

リンダ「牛! うごけない!(笑)」

GM「なんか、段々、縮まってくるんだけど。暗闇」

志尾原「殴れ! もっと殴れ!(笑)」

リンダ「どうすりゃいいんだよ!(笑)」

GM「暗闇の半径が、4、3、2、1……(笑)」

「とりあえずもう1回、叩くんだ!(笑)」

GM「あ、消えた。ということで、また迫ってくるな」

「もう一回やるか!」

GM「また、同じことだな。今度は暗闇の中で、『……しくしく……』と泣く声が聞こえる(一同爆笑)」

「しょうがない。暗闇から出て、背中までいく」

GM「出る? じゃあ、ちょっと土煙が動くかな(笑)」


 竜の背中に飛び乗るという牛の戦術は、さすがに無理があるとGMは判断するが……。


「ペンダントを放せばいいんじゃないですか?」

「それは気づいてると思うけど、くれてやるのも惜しいしなあ。あの暗闇の円が永続的だったらいいんだが、それもなさそうだし(笑)」

リンダ「もう、殴り続けるしかないだろう(笑)。『きゅうきゅうきゅう……!』と」

「かわいそう!(爆笑)」

「たぶんその内にね、グウの音が出なくなって(笑)、なくなっちゃうと思うんだ(笑)。それはあんまりだから、とりあえず背中に飛び乗ってみるか」

GM「でも、ペンダントもってるんでしょ? じゃ、近寄ろうとした途端に、ググググ……と、砂が盛り上がって」

リンダ「やばいー! やっぱ投げろ!」

志尾原「じゃ、攻撃しましょう。地上に出てきたんですから」

GM「地上に20メートル位、頭を持ち上げてる。ミサイルの目標にはなるかな。技能は[砲撃](INT)と、戦車の[攻撃力]とを足して2で割って、判定値にして」


 しかし、竜の近くにいる牛さんは爆発に巻き込まれたら危ないのでは? 戦車のなかから警告する方法はないし。


リンダ「ま、いいや。仕方ないから撃ってみるか」

志尾原「撃ちましょう! とりあえず1発。5は切り札になるんですよね」


 判定値は4.5。戦闘中1回だけ、5は切り札になる! 仲間の<応援>もあって、ミサイルは見事、命中した!!


GM「メカ戦闘だと、ダメージは倍々になるんだよな。
 ……128か、かなりのダメージだなあ。側頭部の下の、柔らかそうな場所にモロに当たったという感じか。
 さて、牛さんはそのヘンにいたよね? ここで、<巻き込みダメージ>を解説しよう」




 <巻き込みダメージ>は、爆風や広範囲攻撃を表現するためのルールである。[直撃ダメージ/巻き込みダメージ]という順に表記される。
 たとえばショットガンなら、[散弾銃:ダメージ4/4]となる。
 さらに、今回は機甲戦(メカ戦)であり、ミサイルのダメージは32(火力値)である。
こうした対機甲兵器が人間に使用された場合、
<『巻き込みダメージ』=『火力値』>
となるので、今回は爆心から半径32メートルの範囲内が危険区域となる。

もちろん、爆心から離れれば離れるほど、ダメージは距離に反比例して小さくなる。



今回は竜の頭を狙ったので、GMはかなり牛さんへのダメージを軽減させた。



ただし、巻き込みダメージは回避に成功しても<大成功>しない限り、半分の
ダメージは受ける。




GM「しょうがないな、回避の難易度は7にしておこう(巻き込みダメージの回避は、その巻き込みダメージ分の難易度の<一般判定>で処理される)。しかし、よく仲間がいるのに撃ったものだよ(笑)」

リンダ「信じてるから(笑)」

「信じられねー!」


 なんと、牛さんは回避に<大失敗>! 装甲値が1なので、けっきょく7点のダメージを食らうことに。体力ゲージ『6』に達する重傷を負ったことで、5枚までしかカードを出せなくなってしまった(このルールは独自の解釈による)。しかも、爆風系なのでKOダメージも! 哀れ牛さん、気絶。


志尾原「キミの死は無駄にはしない! ミサイル発射あ!」

「まだ死んでない!」

GM「さて、牛さんが倒れると同時に、<集積体>が割れる」

一同「えええっ!」

GM「竜は茫然としている」

志尾原「戦車に機銃くらいついてるでしょう。また牛さんを巻き込むとまずいんで、機銃で撃ちまくります!」

GM「わかった。じゃ、戦車は牛の回収へ向かって、その上では半身乗りだして、機銃で志尾原君が撃ってると」


 あとでルールブックを見てみたら、ミサイル戦車に機銃は装備されていなかった。たぶん改造戦車だったのだろう。

 志尾原君の<切り札>による機銃の射弾が竜の傷口に叩きこまれるが、一撃で仕留めるには至らなかった。


GM「しかしだね、今の攻撃で竜は怒ったようだ。『ぶぅうん……』と音がして、ドリルの溝が青白く光り始めるな」

リンダ「プラズマだああ!」

志尾原「撃ちまくれええ!」

「ちょっと待って、まず回収!」

志尾原「じゃ、私が撃ってますから、男手3人で牛さん回収」

リンダ「オレ女!(笑)」

志尾原「男手3人(笑)」

GM「おう、怪獣のドリルの周りに、ゆらゆらと陽炎が! 『きゅいいいい……いん』と」

「うわあ! 早く行ってこい!」


 リンダらが牛さんを回収する一方で、志尾原はなおも撃つ!


志尾原「8カードです」

GM「なにいいい! しまった、射撃って言っちゃったんだよなあ。コンピュータ管制のやつを制御切って撃つんなら、判定値が半分になってたのに!」


 以後、こういう甘い判定はしないので覚悟するように。


GM「ううん、傷口狙って撃ってんなら、装甲は効かないよなあ……。じゃ、オレンジ色の曳光弾に雨あられと貫かれた竜は、『どうっ!』と音を立てて倒れた!」

リンダ「おっしゃあ! すごすぎる!」

「すごいぞ、商社マン!」

「今度はドラゴンスレイヤーか(笑)」

GM「倒れた竜の身体から、プスプスと煙が出ている」

リンダ「出来る限り遠くに逃げる!」

「ロッドを回収して……割れたクリスタルは?」

志尾原「手元で割れた以上、もってるでしょう」

GM「割れたカードなんだけどね、光ってるのは表面だけで、中は安物のプラスチックのように見える」

「ナニ……!?」

リンダ「ニセモノかい!」

GM「さて、爆発の回避をしてもらおうかな」


 竜の断末魔の大爆発から離脱する一行。趙さんの医療技能で、牛もある程度回復し、一行は基地へ戻る。だが……。



<次章予告>
 ついに、謎の存在<G>の正体があかされる!
 あのリンダがおそれ、数多の傭兵たちが知る<G>とは、いったいなにものなのだろうか!?

 そして、意外な黒幕とは!

 さあ、次章へいそげ!


ギラ「さ♪ 次の第5章では、<永遠の思春期>ギラ軍曹ちゃんの大登場よ!」

清水「ここから表紙へ無限数存在点支配航法だぜッ! でも、つづきをよんでくれや。なっ? たのむよひとつ」

清水「ここからパラフリ議事録一覧表へいけるぜ」