熱砂の竜

 極楽艦隊RPG遊戯議事録1




  3 出現、二大怪獣(後半)






GM「名前までは知らんが、この街の連中はずいぶんと騒いでおったのう」

「その女傭兵が竜退治したっていいますけど、まだ何匹も残ってるんでしょうか?」

GM「うむ、そのようじゃ」

リンダ「えっ、その女傭兵が竜退治したの!? それがなんで、ポスターなんて貼ってるのかなあ……?(汗ジト)」

「ポスター貼ったのはいつ頃だったんですか?」

GM「さてのう、数ヵ月前だったかな」

リンダ「竜退治した、蒼い髪の、女の子! 女の子で、竜退治を1人でやっちゃうわけね……。……ヤツだ! ヤツが来た!
GM「(歌)なみだ、ちぃぎれた僕らの愛〜♪)」


 みんな! <ガメラ/大怪獣空中決戦>(1995年公開)を観ようぜ! 大傑作な怪獣映画だ!


「もしかして、その人気ある人がそういうコトしちゃったから、みんな、そうしなきゃいけないんだって思っちゃってるのかな? そうなのかな?(スルドイ!)」

志尾原「ふっ、我々はヤギを倒しているんだよ!(笑)」

「なんか、普通は逆のような(笑)」

「いや、それはヤギを知らない者の言う台詞だよ!」

GM「『いやあ、わし個人としては、あんた方の活躍をずいぶん聞いとるし、ムックなども持っとるんだが(笑)』
 で、『ぜひともここは、ヤギスレ(笑)のあなた方の実力を! 弱小ながら、いちおうこの星にも防衛軍基地などありますし、竜の情報はそちらに行けば』」

リンダ「……ところであんた、単なる宿屋の親父なのに、なんでそんなに詳しいの?」

GM「いやあ、私は一介の宇宙傭兵マニアですよ、ふっふっふっ(一同爆笑)」

たいれる氏「清水みてえー!(笑)」

リンダ「情報量ナメちゃまずいな(笑)」

「つまりそれ、ヘンなおじさんってこと?」

たいれる氏「……GM、ってコト?」

GM「うるさいなあ、もう!(苦笑) 『ヘンではないですぞ。自らのポリシーに忠実に生きとるだけです』」

リンダ「ところで、最近おこってる爆破事件って何なの? 死傷者が出てないって、おかしいよね」

GM「警察当局でも捜査してるんですが、とにかく原因不明なんですわ。どうも、人がいないところを見計らってるようで。ホテルの利用を妨げたいのですかな、テロにしては妙な話で」

リンダ「協力できればするけどさ、今はねえ」

GM「いやあ、ぜひお願いしますよ!」

リンダ「お願いしますよってアンタ、戦闘を見たいだけなんじゃ(笑)」

GM「『いや、見るだけでなく、この通り映像にも』といって、でかい専門的カメラを構えてる(笑)」

「ただそれだけのためなのか(笑)」

志尾原「そのような方には、マニア保険などいかがでしょうか? ハッキングなどで捕まっても、限度額3000万で保釈金がでます(一同爆笑)」

GM「か、加入させてください!(一同笑)」

「お姉ちゃん、マニアって自分の命を捨てても何かをしたい人のことなんだね(笑)」

志尾原「ですから、そのような人々をサポートするために我々が!」

「サポートしていいのか!?(一同笑)」

たいれる氏「……いい人々(笑)」



志尾原「とりあえず、竜を倒すっていって駐屯地で乗り物をもらって、それで例の聖地へそのまま行きましょう(笑)。で、帰りにでも竜を殺してくれば……まあ、竜っていっても50メートルはないでしょう」

GM「ニュースで見るかぎり、全長は100メートルか200メートルくらい(笑)。
(一同「うわあああ……(呆)」)攻撃は地下からが多いようですが」

「例の女傭兵って、どうやって倒したの? 英雄譚になってるくらいなら、情報あるんでしょ?(本当に鋭い)」

GM「新聞で見る限り、急降下爆撃機で口の中に対艦ミサイルをたたき込み、見事なジャックナイフ・フライトで急速離脱していったとかしないとか(笑)」

「それなら(人気が出るのも)ワカルな(笑)」

リンダ「……人間じゃない! やっぱ<G>……?」



 結局、町外れの軍駐屯地へ一同はいくことにした。
移動手段の確保、情報収集が目的である。旅館のエアカーは腐っていた(笑)
ので、一行は徒歩で2時間かけて行くことに。


GM「昼過ぎで、まだけっこう暑いけど、歩けないほどではないよ。住民もちょろちょろしてる。視線がいたいけど」

「この子は気にしてないんだろうなあ」

GM「と、いきなり『ウ〜』とサイレンが鳴る。アナウンスが、『ただいま、市当局より特殊災害警報が発令されました。

市民の皆さんは、直ちに指定の地下シェルターへ……』と」

「地下シェルター!? やべえ!」

GM「市民はクモの子を散らすように逃げていく。君たちが気付くとね、遠雷のような地響きが『ゴゴゴゴゴ……』と段々大きくなってくるんだ。地面が震えている」

志尾原「っしゃあッ! 構える(笑)! 殺る!」

GM「いま、大通りにいるんだけど。人っ子1人いなくなった道の200メートルほど向こうに、『ドドドーン』という音とともに、200メートルほどもある巨大な土煙が吹き上がるんだ!」

リンダ「ふざけんなー!」

たいれる氏「おもしれー。人事でおもしれーや(笑)」

GM「『しゅいーん』という、機械のような音が聞こえる。さっき、<サメ>の頭に、浅い角度の平らな円錐がついてるって言ったよね?(議事録には未収録な台詞) あれのでかいの、直径20メートルくらいもあるのが見えてるんですなあ。道路に、ぬっと」

「ひょっとして、あれが噂の竜!」

GM「で、それが高速回転を始めてだね(笑)。君たちの方を向いて(笑顔)。迫ってくるな(満面笑顔)。どどどどど! という、すさまじい山鳴りのような地響きとともに!」

志尾原「きたああああ!」
リンダ「ちょっとまてえええ!」




 撃っても無駄だろうということで、一同は背を向けて逃げ出した!

で、……『走る』ルールについて。
 STRの枚数分だしたカードの数字を合計したメートル数ぶん、1ターンに走ったものとする。と、確かそんなカンジだったと思う。
 例えば3の札と6の札をだしたら、合計9メートル走ったことになる。




「前半戦の猛ダッシュに賭けるしかないな。捕まったら終わりだ。……61メートルかな(笑)」

リンダ「シャレにならん! 1人でロケットスタート!(笑) ……26メートル」

「48メートル」

志尾原「24メートル」

「33メートル」

GM「ううん、しまった! 旅人算じゃないか! ややこしいよう(笑)。一番ビリの人だけ判定すればいいな(このドリル竜、機動力はエアカー扱い[=PCの10倍]だから本気になれば、すぐPCに追いつくしな。適当にやっとこ♪)」


 と、いうわけで。しばし一同、全力疾走。だが。


GM「(現在、ビリの志尾原君に)ふむ、更に竜のスピードが上がったようだ。もう、耳をもつんざくばかりの轟音が君の背後でバリバリと(笑)。
 あ、途中で小さい宿屋が一軒、ドリルにひっかかって全壊したな。
『ぐわッしゃああん!』飛び散る土煙はまるで、津波のようだ」

志尾原「終わった……」

一同「うわあああ!」

GM「もっとみんな、本気で走らなきゃ♪」

志尾原「本気です!」

リンダ「シャレにならねえ! まずいって、本当に!」

GM「いやあ、こういう設定って難しくってねえ(演技)」

「……あ。あの杖もってたの誰でしたっけ?」

GM「(お、いい点に気付いた! でも、させないぜ)」

志尾原「……俺(笑)」

「気付かないんですか?」

GM「全力疾走してるんだろ? 声が届かないとなあ……それに、杖を地面に刺すのに1ターンかかるし、街道だからね、地面が硬いなあ(笑)。刺さなきゃダメだよ(笑)」

リンダ「砂場とかないのか?」

GM「砂漠の街で砂場はナンセンスだろう(笑)。まあ、あと30分も走れば街の外に出れるよ(笑)」

リンダ「わかった! 30分走るううう!」

GM「走ってるね? じゃあ、『バリバリバリ!』と、ひときわ大きく地面の割れる音が響いて、巨大な竜が全身を見せるな。
 要塞ほどもある巨体が、太陽の光の中に踊って、君たちを追いかけてくる!
 ううん、スペクタクル(笑)。スピードが更に上がったようだ」

「……ひょっとして、まだ走るの(笑)」


 駄目だ! 志尾原が、竜に追いつかれそうだ!
 という危機をみすてておけないのが武人である。

 途中、牛君が果敢にも引き返して! 志尾原君を抱えて! 再び全力ダッシュ!

 STRマイナス1で、それでも牛は56メートル走った! 途中で、リンダを追い抜いた計算になる(笑)。

今回、ビリは魚さんだ。嗚呼……。


GM「さて、場を盛り上げるために山札からランダムに引こうか(笑顔でカードを引く。そして、意味深な沈黙)」

リンダ「どうした? 絵札でも出たんだろう?」

GM「……うむ。残念ながらね、機動力扱いになるんだよ。つまり、竜のスピードは10倍ということだ」

一同「………………は?」

GM「310メートル(笑)」

志尾原「全員、のまれた!」

「馬鹿にしてんのかー!」

GM「ビリは誰だ。KO判定をしてもらおうか。STR、生存技能だ。……うまくいったか。気絶はしなかったな。
 というのはね、君のすぐ側でね、爆発が起こったんだな」

「おや?」
リンダ「いっ!?」



 爆風で吹っ飛ばされた魚であったが、どうにか起きあがった。奇跡的にも、傷は負っていない。神の御加護だろうか? と、分かりきったこと(笑)を彼が自問したときである。

「そこまでよ!」

 砂漠の空に、張りのある声が朗々と響き渡る。若い女性の声だ。
 巨竜は突進をやめ、その目のない頭で訝しげに虚空を見つめている。一同は声の主を捜す必要はなかった。これ以上はないというほど目立つ場所、街の中央にある灯台の頂点に、二つの太陽を背景に佇む人影ひとつ!

「別にあんたにゃ恨みはないけど、あたしの泊まってた民宿を壊したのは許せん!」(一同爆笑!)

 声高に言い放つなり、人影は勢いよく飛び降りる!



たいれる氏「……巻き込まれたんだな、さっき(笑)」

GM「さて、彼女が飛び降りる途中、その身体が複雑なルーン文字のような光の模様に覆われる。帝国の人は、知性判定をしてくれるか」

リンダ「……私はどうなるの!? ルーン文字に見覚えは!?」

GM「すごくある(笑)。それが何だか、十分知っている」



 趙さんは知っていた。これは<仙術>の発動形態の1つなのだ! どうやら彼女の亡きお兄さんは、そちら系のマニアだったらしい(それっていったい……)。


「出たな、仙人! くっそー、むっかつきい! あのとき切り札7だったのに、跳ね返すか普通!(清水パラフリ第4話だね)」

GM「うむ。で、ぴかっと光ったかと思うと、何の前ぶれもなく、竜の頭が爆発するんだ。一撃だな(笑)」

一同「うっわー(笑)」

GM「一抱えほどもある、甲殻じみた肉片がバラバラと君らの方にも降ってくる。回避してもらおうか」


 魚さんがかわし切れず、2点ほど負傷した。さて、仙人の着陸判定は。みんな、失敗を期待していたようだが。


GM「クレーターが出来てる(笑)。とりあえず成功だけど、ぎりぎりだね。
『おっとっと!』」

「いま、1歩踏み出したのが減点ですねえ(笑)」

GM「頭を破壊されたドラゴンだけど、そのもたげてた巨躯が『ズドオン!』と町並みにもろに落ちて、猛烈な土煙と破壊音が。青空に高々と土煙が巻き起こる。で、ウ〜ウ〜……と、サイレンが聞こえてくる」



 金華帝国には仙人思想がある。
 苛酷な修行を成し遂げ、最後の儀式に必要な物(大抵、古代文明の遺産などらしい)を得ると、体内のDNAを活性化させ、超人的な<力>を手に入れることができるのだ。具体的には、生身で戦闘機なみの戦闘能力をもち、クローバーの5以上の札も<切り札>にできる。
 以上、シナリオ集第1巻<ドクター・ファナティック>(富士見ドラゴンブック)より。




リンダ「……何なんだったんだろう、今の(笑)。もう、心当たりはあるけど(笑)」

「名もしれぬ方。こんなところで助けて頂いて……」

リンダ「そんな人に話しかけちゃダメだあああ!」

GM「いや、遠くに着地したんだよ。土煙にまぎれて、もう見えない」

「それは残念、礼を言おうと思ったのに」


 とりあえず、当初の目的通り基地へ。にしても、あんな竜に、どうやって勝つんだ? と一同、悩んで1時間ほど歩く。

と、基地の側の道かどに、群衆が集まっている。何者かが演説しているのだ。

 しかも、先刻の謎の仙人と同じ声だ!


GM「『そのよそ者が神殿の宝石を盗ったから、こんなことになったのよ! 見つけだして、袋叩きよ!』と(笑)」

「うわああ(笑)」
「あんまり穏やかではないなあ」

GM「見ると、群衆の真ん中で、積み上げた箱か何かの上でマイクをもって叫んでいる奴がいる」

「内容は聞こえますね。何か、思い当たるフシが……」

「そういえば、さっきの行商のおじさんが……」

リンダ「盗まれた、って言ってたな。<竜の吐息>」

「で、肌身離さず……」

リンダ「もってるように、言ってて……」

「で、見せないようにって……」

リンダ「言ってたから……」

「……やっぱり、ヤバイって分かりますよね(笑)」

「なにか心当たりでもあるのか?(笑)」

GM「『さあみんな、袋叩きよお!』と声を張り上げてる。で、シュプレヒコールが上がる。『コ・ロ・セ! コ・ロ・セ!(笑)』」

「回れ右、だな(笑)」

GM「まあ待て、いちおう描写しておこう。そいつは年の頃13、4といったところで、どういうわけか砂漠では全く意味のない、ウッドランド・パターンの軍用迷彩服、それもかなり使い込まれたやつを着ている。
 で、目立つのは、その蒼い髪……モルフォ蝶って知ってるかな? ああいう感じの、金属光沢を帯びた青だ。メタリック・ブルーとでもいうか。それが、砂漠の日のもとで、ぎらぎら光ってるわけだ」

リンダ「見た瞬間、さて! といって、ダッシュで逃げようとしてるよ、ホント(笑)」

GM「わだかまる群衆の中で、1人走ったリンダさんはムチャクチャ目立ってしまった」

リンダ「ああッ!?」

「戦術の基本が、なってないな(笑)」

「ヘタすりゃ1人だけ捕まってフクロだ」

「ま、彼がフクロにされてる間に……」

リンダ「『彼』じゃないっ!」

「あ、彼女か」

志尾原「一緒にフクロだ!(笑) みんなで殴ろう!」

「それが一番、見つからない方法だね(笑)」

リンダ「きさまらー!」

GM「じゃあ、こっちと交渉判定で、そいつに見つかったかどうかチェックだ。クソ、いい札がねえな、面白くねー」


 リンダは判定に成功し、どうにか隠れることができた。
 一行はやや離れた所で、群衆が散るまでしばらく待つのだった。


GM「(リンダに)隠れてる君のすぐ側を『全く、誰が盗ってったのかしら』と、その蒼い髪の女が、ブツブツ憎々しげに言いながら通りすぎていく(笑)。
 で、『ああ、腹がたつ!』と言うや否や、ずどおッ! と空に飛び立ってゆく」

リンダ「やだなー……」

「仙人め……」

リンダ「だからあれは、人型宇宙戦艦だって!」


GM「じゃ、基地につく。かなりさびれた基地でね、砂漠にうたれた、だだっぴろいコンクリートの中に、離発着用の管制塔や、戦車や戦闘機が入ってるらしい格納庫なんかが点在している。司令室らしいのは、2階建てのボロい建物だ」

リンダ「ま、行くしかねえだろう」

「たしか、竜退治の話を聞きに来たんだっけ? すっかり忘れてたよ(笑)」

リンダ「竜に襲われたからな(笑)」


 基地司令は、若いコモドトカゲハーフの男だった。生肉をくちゃくちゃと噛んでいる彼と、狭くて汚い司令室で一行は面会し、資料室で竜の情報を入手する。
 衛星軌道からの艦砲射撃、ミサイル、爆弾……どれも効果はなかったらしい。


GM「全長は先ほど何者かに撃破された赤い<竜>で約200メートル。どうもはっきりしないんですが、複数いるようです。出現するようになったのは数ヵ月前からで」

リンダ「移動手段と、何かしら兵器が欲しいんですが。最新鋭の戦闘機とか」

GM「最新鋭、ですか。なんともはや。先日の戦闘で、全滅してしまいまして(笑)」

志尾原「墜ちても困るから、ミサイル戦車でも」


 戦術を色々練るが、弱点となるような感覚器(目、口)はないようだ。<竜>の兵装らしいものは、ドリル状器官から放たれるソリトン状散弾プラズマ弾殻。
 果たして、彼らの戦車は、発射より前にすばやく<竜>の横に回りこめるか。


リンダ「撃たれたら、終わりだな」

「射程は?」

GM「いかにせよ、撮影した機体がなかなか戻ってこないもので(笑)」

「撃墜されたんだな(笑)」

リンダ「手榴弾で砂煙をあげて……」

GM「目があるとは一言もいってない」

リンダ「そうだった。じゃ、耳か、熱センサーだ。俺は耳だと思うんだがな。ということは、止まって、やりすごせば」

志尾原「呑み込まれますね(笑)」

GM「(甘い、実は電位差感知だ。リンダ、死ぬぞ)」

「とりあえず、背中に乗り移ることが出来れば……」

GM「直接戦闘かよ(笑)」

「だって、武器、手しかないんだもん」

「ところで、たいれるさんのキャラはいつ合流するんですか」

たいれる氏「いや、なんか合流しにくくて(笑)」

GM「わかった、じゃ、後で合流しよう。適当に(笑)」


 一行は、ミサイル戦車で戦いを挑むことにした。しかし、今までも戦車隊がやられている以上、戦術を練らねば勝機はない。


「戦術は、戦車で威嚇、横に回りこんで背中にとりつく(笑)」

GM「なんとシュールな戦術なんだ(笑)」

リンダ「ちょっと待て! 相手は電子機器じゃないか! 電子戦にもちこめば!」

GM「なるほど!(本当は、立派な生物なのだよ……)」

リンダ「気付いてなかったんか!」

GM「こんな砂漠の砂嵐の中では、電子機器は使えませんよ。だから、置いてないんです」

リンダ「じゃ、あの杖で! といって、バンと出す」

GM「これはいったい……どういうものなんですか?」

「いやあ、彼の趣味は変わってまして」

リンダ「『彼』じゃないって!」


 話はベドゥインの聖地に及ぶ。どうやらこの街の住民とベドゥインとの間の軋轢、差別意識は深いようだ。
 リンダはラジェランドラの場所を訊くが。


GM「『え、ラジェランドラって、実在するんですか?』と、不思議そうな顔をしている」

「伝説では、なにか?」

GM「ええ、20年ほど前に物好きな民族学者がいましてね。この星の古い伝説にあると言ってましたが、実在は疑問視されとりますな。ま、私は興味がないので」

リンダ「じゃまあ、とにかくレジェンドラの場所は分からないから……」

「ラジェンドラだろ」

GM「ラジェランドラ!(笑)」


 ラジェランドラの場所も、未だわからない。このままでは進展がないと判断したGMは、ある決断を下す。
 それにより一行がいったん旅館に引き返して、<竜を退治した女傭兵>に遭遇すれば話が進展するし、リンダと彼女がバーで飲みながら研修時代の思い出話をするという、おいしい? シーンも演出できるかと思ったのだが……。


<予告>
 ついに、リンダたち一行は、浮遊ミサイル戦車で竜にいどむ!
 はたして戦いの行方は!?
 そして、謎の女傭兵の正体とは!

 次章、全てが明らかとなる! たぶん。





趙「次はいよいよ最終決戦! 第4章だよ!」


表紙へパラパラ♪

趙「パラフリ議事録一覧はこっちだよ」