極楽艦隊RPG遊戯議事録
第13話<モスコ=ミュール、戦いの果てに>









第5章 モスコ=ミュール













「えらく精度の高い攻撃レーダーつかってやがる!」

「バレルロールで!」

 志尾原が横からリンダの操縦桿をうばいとり、モスコ=ミュールに高G螺旋回避機動をとらせた。重力制御機関ですら相殺しきれない強大な3次元重力が、一同の脳と胃袋をもみくちゃにする。

 艦橋の正面モニターのなか、緑色の閃光が天空に穴を開けた。

 衛星軌道からの精密砲撃だ。

 さけられない。

 数十万分の1秒だったかもしれぬそのとき、リンダはモスコ=ミュールの名を胸のうちで絶叫していた。

 瞬間、モスコ=ミュールは大揺れにゆれる。

「食ったァ!」

 3次元ディスプレイの仮想窓が次々と艦橋に展開される。どれもが大判の真っ赤な活字で警告情報をながしていた。

 四散する火花と衝撃のなか、志尾原がさけぶ。

「駆動系は無傷! まだいけます!」






GM ちちい。ダメージ増加ナシか。ダメージ16。巡洋艦クラスの主砲だ!

リンダ 巡洋艦だあー!

 ……やっぱり、下いってればよかった(笑)。

GM モスコ=ミュール、[耐久値]は15だろ。ということは、激しい揺れとともに、部品やら何やらが君たちを襲う! 全員、ダメージ1だ。防具はきかない。[運だめし]で絵札を1枚だせたら食らわない。




 断線し、火花を吹くケーブルの直撃を受け、アンディが軽い火傷を負った。だが、モスコ=ミュールはなおも上昇しつづける。




 顔に傷が……っ! 許せないよバァン!(笑)

GM まだ上がってる最中だ。

リンダ 急上昇しねえと!

GM 今ね、距離ランク3ひらいてるんだよ。
 衛星軌道まで上がるのに3ターンかかるんだよ。しかも今、急上昇中だからレーダーが使えない。ジェネレータに全部まわしてるからね。

リンダ 3ターン耐えろ、と! かなりやばいっ!!

GM 通信が入るんだが。「たっ大変だ! ドックが何者かに爆破された! 何者かの破壊工作によるようだ!」

 それこそ、パラシュートがあったら今おりたいぐらいの気分だね。

GM 「早く降下してくれっ!」

リンダ んな無茶な!

GM と、ザザーっと映像が見えなくなる。ジャミングを受けている。でもおかしいんだよ。これは大統領官邸直属の、だれも知らない周波数のはずなんだ。側近か家族しか知らないはずのね。

リンダ あ、1人いるんじゃん。モッキンポットだっけ。

志尾原 まぁあさかと思うんだけど……(笑)。

 側近か家族って、1人づつしかでてきてないじゃん。






 牛はここにいても仕方ない。さきほどの兵士に補佐してもらい、艦尾に格納してある内火艇で地上に牛を送ろうとリンダたちは相談する。内火艇の操縦はスィルが担当する。





GM レーダー手! [電子]難易度7で判定を!

一同 うっわー!!

アンディ ちょっと、まってよ(笑)。

GM 艦尾の内火艇まで、走って1ターンかかる。





 リンダたちの応援あるも、アンディくん判定に失敗!




GM 電波の照射が一そう強まったようだ。しかし奇妙なことに、地上から照射されているようだ。しかも市街地のほうから。

リンダ はあん、そういうことか……。

GM 直後に照準コンピュータは全て使えなくなった。目をつぶされたのと同じだ。敵の攻撃も感知できないぞ!

 着陸の衝撃で少々ダメージ食ってもいいから、全・速・力だ!

リンダ やべえよ、かなりやべえよ!

GM 高速機動中の艦から緊急離脱するわけだからな。難易度5にしておこう。

スィル はぁうっ。

 最初は自由落下だ! それが一番はやい!

GM 高度は2000メートルくらいかな。ぐぐーっ! と、無重量状態になるね、一瞬ね。
 こう、空がみえて、街がどんどん、ガーッ! と迫ってくるね。失敗したらまずいよ。






 内火艇のデータはない。とりあえず機動力3として、[機動判定値]を算出。スィルのそれは、4.5となった。





GM 成功したら、胴体着陸したことにするから、街に。

志尾原 1ターンで降りるのか!

GM 本気でいったほうがいいぞ。

リンダ 送信はできるだろ。風力とかのデータ送る!([応援])

アンディ おくれいっ!

GM 「スラスター推力を右側に集中しろ!」とか。

志尾原 「こうだ! そっちじゃないっ!」



GM さあ、飛び出した! どんどん地上が迫ってくるぞ!……Aのスリーカード!



リンダ 6、7、8! 9までいった!



GM やったな!

一同 おっしゃ! あっぶねー!

リンダ 毎回毎回、デッドリーだよ!

 賭けは成功した。

GM 地上ぎりぎりで急旋回して、胴体着陸したな。
「ガガガガガガー!」道路に着陸した、市街地の。官邸まではすぐつくだろう。1、2分で。

リンダ うちらは上昇してんだろ。

GM どうする。降りてもいいんじゃない? 好きにしたまえ。相手と撃ちあえる距離になるまで、あと2ターンかかるけど、その間、敵の攻撃をどう受け流すかだね。

スィル あ、しまった! 急いでたんで、ブリッジに対戦車ライフル忘れてきたっぽい!(笑) まあ腰から日本刀さげてるし。



GM もう街には避難民はいなくなってる。サイレンだけが響いている。
 モスコ=ミュールのほうは、レーダーなんか真っ白になっちゃって、撃つことは全くできない状態だ。

 通信できないけど、これだけはいわせてもらおう。君らが降りてくるなら、ぼくらが降りた意味はない。

志尾原 ……よし上昇だ。

リンダ 上昇しかないか。目で見えるところまで。

GM 宇宙空間戦の距離じゃ肉眼視は無理。

リンダ 上昇するさ! もうこうなったらッ!!

GM 攻撃してくんの、見えないんだぜ。回避にすっげーマイナスつくぜ。5くらいかな。

リンダ ……判定値が、マイナス2になる……。被弾覚悟で突っこむしかないか……。

志尾原 さっき[切り札]の5、6は出てるんで、(敵側からは)もう[切り札]はでないでしょうし。

リンダ マジうちら、バクチやってる気がするよー!

アンディ しょうがないじゃん。

志尾原 わたしが操艦かわりましょう。1枚ならだせますから。

GM 交代に1ターンかかって、無防備になるぞ。

志尾原 どのみち無防備なんですよ(一同笑)。よし交代だ!

アンディ きゃはは!(笑)

スィル 番組内における、艦の乗りかえ時期なんじゃないかなー(笑)。





 次の砲撃! 志尾原とリンダが席を交代している最中なので、回避はできない(リンダが席についていても同じことだったが)。すさまじい精密砲撃で、モスコ=ミュールは大破する。[切り札]攻撃だったので、ダメージ64!




リンダ おっしゃとまった! 壊れてないっ!

GM 耐久値マイナス4だぞ。

リンダ この前よりはマシさ。いま現在、装甲65になった。

志尾原 さあみんな、助言たのむぞ!





 被弾による衝撃が一同をおそう。[運だめし]2枚でダメージ半減、としたため、リンダは2、アンディは3、志尾原も3のダメージを受けた。艦も、乗員も満身創夷!






志尾原 今度こそ、全滅かな(笑)。

GM ブリッジのモニターなんか、半分以上死んでるよ。





 だがそれでも、この小さな駆逐艦は、軌道上にむけ上昇しつづけた。


 一方、地上では。





GM 街のあちこちで「ドォン」とか「ボン」とか爆発音がしてて。官邸のほうから、「タタタン」とか「パパパパン」とか、自動小銃の発砲音がきこえてくる。

 官邸にいけってことらしいよ(笑)。

GM そのとき、君らの後ろのほうで爆発が巻きおこる。足を吹っ飛ばされた兵士が、「は、早く官邸のほうへ」

 エアカーはそのへんにあるだろう。それを徴収して官邸へむかうか。

スィル 「牛さんはやく、乗って!」

 「もちろん!」

GM 兵士はほっておくのかな。

 悪いけど。

GM 兵士は、「こ……これを……!」とアサルトライフルを手渡す。兵士は息絶えた。
じゃ、エアカーで発進してもらおうかな。




 避難民がもういないので、操縦は楽だった。




GM 途中で、遠くの家の上で何かが「ぱしゅっ」と光ったかと思うと、君たちのほうに飛んでくるんだ。回避して。

スィル 機動判定値5です。

GM スィル君はわかるだろう。ミサイルだよ。しかも対車輌ミサイルだ。

スィル んな高いもんバンバンぶっぱなすなよー!

 当たったら、走っていかなきゃならないな。

GM というより……下手したら……死ぬね。

 かもな。

GM こっちの攻撃は10のペア。

スィル 当たるかよッ!

GM おおっ、よけた。

 ザクとは違うのだよ、ザクとは!(うーむ20周年)

GM じゃ、官邸の前に着いたぞ。激しい銃撃戦が展開されている。さっきの黒づくめのやつが玄関の門の前に3人ぐらい伏せて、官邸のなかの兵士3人にむけて撃っている。

 制圧はされてないな。





 スィルが、このまま飛び降りて、エアカーを黒づくめにぶつけようと言いだした。





GM 機動判定難易度5に成功したらいいことにしよう。
 牛さんは[運だめし]で成功したら、飛び降りてもダメージは受けない。

スィル ジョーカーも[切り札]になりますよね。

GM そうだったのか! ……まあ、そう書いてあるなら、いいでしょう。





 牛とスィルは、放りだされた樽のごとく転がり、どうにか大地に降りたった。2人の目の前で門柱と黒づくめに激突したエアカーが、炎をあげて爆発する。3人の黒づくめは煙につつまれ、動かなくなった。弾薬が誘爆し、小爆発する。





GM 「戻ってこられたんですか!」

 「状況を説明してもらいたいんだが」

GM 「とつぜん襲撃が一斉に始まりまして。正体不明の敵です。電子妨害があるために、軍の統率が全くとれないのです。宮廷内部から、そうとう強力な妨害源が」

スィル じゃ、アサルトライフル構えながら。

 「諸君らはここを死守してくれ。まだ敵は必ずいる、少なくとも狙撃してきたやつが」突入するぞ。

GM むこうから走ってきた人影がある。アロハ男だ。「大変なことがわかったぞ!」

 そりゃ大変だ(笑)。

GM 「僕の研究によるとだな、あの生物たちはこの星の原生のものじゃない。R−223レトロウィルスという人造ウィルスによって、遺伝子操作を受けているんだ。さっきの白いやつは、レプトセファルスという一種のウナギの幼生で、ウナギの幼生は、成長するとおよそ全長が30倍以上になるから……」

アンディ そんな、のんびり話してる余裕はあるのか。

GM (こ、ここがイイところなのに〜)

 「それ以外にわかったことは?」

GM 「とにかく、あれは何者かの手による巨大生物の襲撃だということだ!」

 「オッケーサンキューありがとう! とにかく君は生き延びてくれ! そのことはまた後でゆっくり話そう!」

GM 「まて、こいつをもっていけ」
 胸元から、黒っぽい昆虫のような形をした拳銃をだして、わたす。
「いざって時に使うんだ。1発しか撃てない。いいな」

リンダ でたよ!

スィル じゃ、わたしがもちましょう。

 きっと、目標が浮き上がってから爆発するんだろうな(笑)。




 みんな! 初代<ウルトラマン>全39話は当然、みてるよね! 初代マンに登場した全怪獣の名前ぐらい暗唱できないと恥ずかしいぜ!




GM アロハ男は走って逃げていく。

 とりあえず、妨害源を。

スィル 影響うけるんだろうか。

GM すげえよ。スィル君は首すじにチリチリ感じるよ。

スィル ってことは、発信源に近づいていけば、チリチリが増してくるな。たぶん。

GM [電子]使っていいよ。わかるかもしれない。

 (スィルって)[電子(INT)]1?(笑)

リンダ [電脳結界]で応援を……。

GM 今は無理だ(電子妨害があるし、リンダの状況も[応援]できるものではない)。難易度3、[電子]。
 ……あ、失敗した。じゃ、君ら2人、INT、[警戒]技能つかっていいよ。難易度2。

スィル よりによって、この2人に一番足りないものを!(笑)




 スィルも知性は牛なみらしい。おバカコンビ(笑)。
 案のじょう、2人とも判定に失敗する。とりあえず、2人は大統領がいるであろう軍事司令室へ行くことにした。




GM 司令室へいく途中でね。ティエンちゃんの部屋のそばを通るんだけど。廊下の隅で、頭をかかえて震えているんだな。純粋におびえているようだ。

 そりゃあ、おびえるわな。「よう、元気かい(笑)。悪いことはいわない、なにか知ってることがあったら、今のうちにお兄さんに話しときな」

スィル 牛さんこわい(笑)。

GM 「わ、わたしは……こんなことになるとは思わなかったの!」といっている。

リンダ おまえかーッ!

スィル おまえかーッ! と思うところをおさえて。
「なにがあったのか、落ち着いて話してくれないか」

GM 「電子結界網の上で、ある日その人と知りあったんだけど……わたしの言うとおりにしたら、宇宙に連れていってくれるって。それで、送られてきた機械を、いう通りに動かしたんだけど……」

 「その機械はどこにあるのっ」

GM 「部屋の机の上に」といっている。君たち、中に入るかな。そうすると、机の上に、8センチくらいの金属でできた蜂のようなものが、細かく羽を震わせてとまっている。

スィル 牛さん壊しましょう。

GM 判定なしでスィルはわかるだろう。そいつが強力な妨害電波をだしている。局地電子戦用の超小型……。

リンダ <鉄鬼>か!




 超小型電子戦用鉄鬼<グランブル・バンブル>である。
 ちなみに、価格は1000万ガメル!




 しゃいにんぐふぃんがあー!
スィル アサルトライフル撃ったほうが早い。1一のペア。

GM ああ、1発で木端微塵になったな。

 ありがとう兵士!

GM 電子妨害はなくなった。しかし軍のほうは混乱してるだろう。放送が入る。大統領自らのとりみだした声だよ。
「おい傭兵の連中、どこにいるんだ! いたら来てくれ! 司令室だ!」

志尾原 あなたのおかけになった電話番号は……(笑)。

アンディ 使われているんですけど、誰もいないんだよね、これがまたー。みたいな(一同笑)。




 一方、モスコ=ミュール上のリンダたちは。




GM レーダーモニターが回復する。会話はできるだろう。どう考えても引き返したほうがいい、ってのはわかるだろ。
 というのも、その巡洋艦? で粒子反応が高まりつつあるのがわかる。

リンダ やばいーっ!

アンディ くるよ、アレ。あれ来るよ、ぜったい♪(にこにこ)

リンダ オイそんな冷静にいうなーっ!(そういう人なんだって彼は(^^;)

GM 急降下するなら1ターンで帰れるだろうけど、
 その間に1発ぐらい回避してもらうかな。では判定を。





 耐久値が現在2なので、機動判定に2枚しか出せない。




リンダ NOOOOOぅうっ!

GM 機動判定に失敗したな。錐もみ状態になって地上に突っこむか。最後に、体勢の立て直し判定だ。難易度4。もう生きてる心地しない、身体浮き上がってるよ、操縦桿つかんだまま(笑)。

リンダ がんばれーっ! [応援]に全てをつぎこむ!

 地上にいると、すごい音が聞こえてくるんだろうな。「ぃぃいいいいいーん……!」

志尾原 やっぱり使えるのは2枚ですよね。

GM [応援]も合計して、場にある一番いい札から2枚ね(これは間違いっぽい)。[応援]したら、次のターンその人は行動できないんだぞ。

リンダ 「オレを信じろっ!」

志尾原 ほっ。2のペアです。

GM 2のペアか。……なんということだっ、5のスリーカード!

リンダ なぁにいぃいイイイっ!? ウソだろおー!!

GM 激突によるダメージは……めんどくさい、35ということにしておこう。耐久値(または装甲)ゼロにならなければ爆発はしない。

リンダ 耐久値は、[停止]! ほーっ(安堵)。

GM ぎりぎり爆発はしないか。君たちの胴体着陸(墜落だってば)で、家が5軒ほどつぶれたね。

スィル ほーう(安堵)。

アンディ 爆発しないよね。それはわかるんだよね。

GM しかし、あと1発食らったら爆発するがね。

リンダ さっさと逃げたほうがいいなァ!

スィル オレの対戦車ライフルもってきてくれー!

GM 「ピッピッピッ! ロックオン警報!」

リンダ モスコ=ミュールの中に入ってる疑似人格みたいなの引き出すのに、どれくらい時間かかる!?

GM んーとね、フライトレコーダーみたいのがあるから、もっていけば。

志尾原 ガバっとぬいて。

GM 手早く操作できるかな。判定に失敗したら巻きこまれるということで。

リンダ うはっ。

GM 難易度2、[電子]でいってみるか。成功したら、STRの脱出判定はいいや(本当はやるのだが)。

リンダ 4のペア。

GM 成功したね。

リンダ 生きた心地しねえ!


GM 艦の外に脱出した君たちの後ろで、緑色のビームが天空から撃ちこまれる。


アンディ (笑)

リンダ 最期だ!

GM モスコ=ミュール……爆散!

 さようならモスコ=ミュール。

リンダ 爆散した、モスコ=ミュール! ついに! うおおおっ、モスコ=ミュール!





 瞬間、光熱と衝撃波が市街を走りぬけ、直径150メートルもの大クレーターを大地にうがつ。





GM 君たち、爆風を回避してくれたまえ。ものすごい炎のかたまりがひろがるぜ。DEX、難易度4。
 ……おー、うまく3人とも回避してるね。
 まわりで家がバキバキ爆風で潰されていくけどね。すげえな、市街地に黒いクレーターがぽっかり開くぜ。

志尾原 モスコ=ミュールの最期だ……!

リンダ 爆発したあ〜。

GM どうするかな。

リンダ 官邸いくさ。

GM さて、趙さんはどうするかな。

志尾原 最悪、キミの命日になる可能性もあるからね。
 それだけは気をつけなきゃダメだよっ。

 なにがおきてるの、いったい!?

スィル 我々には見えるわけですね、官邸から。モスコ=ミュールが墜ちるのが。
「オレたちの船が!」

GM 100メートルくらいある火柱があがるのがみえる。

リンダ みんなダメージ受けてるし!





 ちょうどモスコ=ミュールが爆散したときに登場した趙の遊戯者さんに事情を説明。さて、どう合流するか。




GM ちょうど中華料理の修行にきていたとか。
アンディ ないないない(笑)。
志尾原 倉庫の中にいたのが、爆風でわれわれの目の前に落ちてきたとか(笑)。




 リンダたちは大統領官邸にいそぐ。一方、官邸では。




 われわれを呼びだしたわけは?

GM 「うむ、あいつの話では、どうも変種のウィルスが生物の巨大化をひきおこしたようだが−−」

 そればっかりは我々には手のうちようがないです。

GM 「いや、それが、敵の本拠地の場所がそれでわかるのだ! この星にはそんなものを創れる高度なバイオ設備はない。あるとすれば外国企業なのだが、つい最近、6ヵ月ほどまえ、ある企業の支部建設を、わがほうの通産大臣が認可しているんだ」

リンダ 先にいえーっ!

GM 「大陸の間にある群島の1つに、華南(カナン)という島があるのだが、そこに6ヵ月ほどまえ、フェルミナル製薬のプラントが建設されている」で、誰か……。

 INTだろ、わかったよ!





 むろんこの2人では判定失敗である。





GM さっきの子が、……名前なんてったっけ……泣きはらした様子で、部屋に入ってくる。

 ティエンちゃん。

GM 「マミケットできいたことがある……それ、海賊<アグニの牙>のトンネル企業だっていう噂」

スィル 頭いたくなってきたオレ。

リンダ <アグニの牙>! ちくしょう、モスコ=ミュール爆散させやがってえ! ぶっつぶすしかねえッ!!

 この国でもっとも速くつく交通手段を用意していただければ。ところで、街じゅうの黒づくめは大丈夫?

GM 「なんとか我々が防戦してみる!」大統領、人が変わったような指揮ぶりを発揮しているね。

 「ここがおちると大変ですからね、はっはっは。
 いやあ、そのへんよろしくお願いします。仲間も無事、墜落したようですし、不死身の<奴ら>なら、じき追いつくでしょうから(笑)、今から準備はじめていれば」

スィル 「報酬ももらってないですしね、はっはっは」

リンダ カネより復讐だ!

GM 例の軍司令だけどね、指揮系統が壊滅した時点で完全に混乱しちゃって、廃人同様になってるよ(笑)。

スィル 偉そうにしてたヤツほど脆いってか。

GM 港に、さっきの潜水艦があるじゃないか。2時間でいける。

 じゃ、君はさっさといって起動準備を。

スィル 操艦2。

 ないよりましだろ、ないより!

スィル 了解(笑)。

GM (趙の遊戯者さんに解説)寒い寒い氷の星の、のどかなお話っていうかね。

リンダ のどかじゃないーッ! モスコ=ミュール爆散したんだよオーッ!

 まさに心が暖まるっていうか。燃え上がるってカンジ?

志尾原 ハート・バーニング(笑)。

スィル オレが丹精こめて磨きあげたモスコ=ミュールが、オレが掃除したバスルームが、トイレが……!

リンダ もう、染みも残らない……。




 ようやく、リンダたちも大統領に再会できた。一同は突入を前にもりあがる。




GM 「まて!」と大統領が。「武器庫からバズーカと対人ミサイルをもっていけ!」

リンダ 対人ミサイル使っていいの!?
志尾原 バズーカくれるんですか!?

GM (自作の火器一覧イラストを一同にみせる)さあ、よりどりみどり!

スィル オレこれがいいっ!
リンダ これもらっていい!?

 わたし、どうやって登場しようかな。

アンディ あのね。これ、自然に登場できない(笑)。

GM 街じゅう銃撃戦だし、衛星軌道から砲撃うけてるし。……そうだ! 君は一緒にきてたんだよ。しかし腹をこわして、病院に収容されてたんだよ!

 あの大惨事があった病院で(笑)。いま頭ん中で、音声つきであの場面ながれるんだけど(笑)。

リンダ モスコ=ミュール爆散しちまったんだよ!

GM 13話めだからね(笑)。

スィル しかし……次週から2号メカ登場?




 どの武器にするか、で一部(野蛮な女傭兵や全身武装企業人)がもりあがる。結局、

 志尾原:セミオート・バズーカおよび予備弾倉1(1弾倉に5発入り)、重手榴弾2

 リンダ:信号拳銃(いわゆる対戦車拳銃。弾は4発携行)、
     対人ミサイル

 と決定。どれも火力値をもつ重火器である。
 ダメージは、

 バズーカ7/5KO[1]、重手榴弾6/4KO[1]、
 信号拳銃5/2KO[1]、
 対人ミサイル16/8KO[1]

 となっている。ただし、いずれも弾数制限がある。




リンダ めちゃくちゃ重武装だようちら!
志尾原 なんて武器の数!
アンディ オレ、剣しかもたねえ(笑)。
リンダ さあ、さっさといこう!



GM じゃ、君らは潜水艦にのりこんで発進した、と。

スィル 志尾原さん、さっきアロハ男からこんなもんもらったんですけど。

GM リンダさんは知っている。その拳銃は古代遺跡から発掘されたもので、<光射拳銃>、いわゆるブラスターだね。拳銃サイズにもかかわらず、一撃で戦闘機でも蒸発させるってやつだ。通常射撃でダメージ7、[1]。全力照射でダメージ40。こいつは、これだと1発しか撃てないらしい。で、あと、未知の科学技術で、[拡散射撃]ってのができる。しかし、操作方法がさっぱりわからないのよね。

 どっちから出るのかわからない(笑)。

GM 傭兵業界では最も珍重される最高級の武器だよ。もっとも、<激光槍>ってのはあるがな。

リンダ でたよ。牙竜がもってるよ。











<予告>
 ついに敵の本拠地がわかった!
 はたして、そこに待ち受けるものはなにか!?

 ホロー分隊の最大の危機が、いま襲来する!!

 怒涛の次章へ、つづく。








表紙へパラパラふりふりッ、とネ♪




ミリィ「いやぁ、危機ばっかりだね(笑)。次が最大のやま場だよ、読まなきゃ損ソン!」


清水「議事録一覧はこっちス。って、ここで読むのやめないよね。まさかねー」