極楽艦隊RPG遊戯議事録
第13話<モスコ=ミュール、戦いの果てに>












パラダイスフリートRPG初号版遊戯議事録第6集
<モスコ=ミュール、戦いの果てに>
                      清水三毛
1、目次
、第1章:依頼(前編、後編)
  第2章:潜水
  第3章:遭遇
  第4章:襲撃
  第5章:モスコ=ミュール
  第6章:出現
  第7章:対決
  第8章:船出
、大辞典追加
、これが最強武器だ!
、あとがき

第拾参話<モスコ=ミュール、戦いの果てに>


 脚本・GM:清水三毛
 日時:銀河暦1998年8月9日
 場所:いつものコミュニティセンター
 時刻:午後2時すぎ〜午後9時すぎ
 出演:リンダ、牛、志尾原、スィル、アンドリュー、趙
(趙、アンディは途中参加)




第1章 依頼(前編)








[状況開始]




 考えてみれば、長いつきあいになるものだ。
 日課となっている格納庫での訓練中、リンダはつぶやいた。

 となりでは、スィルが対戦車小銃を格納甲板の上に広げた布の上で分解している。

「分解組み立て、3分以内。フィールド・ストリップじゃなくて、完全分解だ。やってみろ」
「余裕ッス」

 まだまだ新米傭兵である公国人青年の手もとは危なっかしい。リンダは思いやるようすもなく、ぶっきらぼうに教授する。女性らしさや先輩らしさは、かけらもみられない。

「まずテイクダウン・ラッチを押す。アッパー・レシーバーを開放する。で、レシーバーの……そう、それがピボット・ピンだ。それを弾頭でおして、抜く。で、リコイル・スプリングごとボルトユニットを取りだす」

 航宙燃料や装甲補修用プラ・テックスがしみこんだ格納甲板は、黒みをおびたにぶい輝きをはなっている。使いこまれた古い金属製の拳銃のようだった。

 スライドの縁、後部セレーション、撃鉄のいただき。そんなところの黒染塗料がはがれ、
あちこち銀色の地金がむきだしになったやつだ。

 黒髪の青年が首をふりつつ、おもむろにいう。

「そうッスよねえ。ホロー分隊に入隊してから、もう2、3週間はたつッスよね」

「おまえのことじゃない。わたしがいったのは、モスコ=ミュールのことだ」

「あ、そうッスか」

 化粧っ気のないリンダのおもてには、この艦とすごした長い時間を慈しむ色があった。その思いをスィルの一言で邪魔され、露骨にいらだった表情がうかぶ。

 確かに、スィルに口だしする権利はなかったのだ。彼とのつきあいよりももっと古くから−−いや、この分隊の誰とのつきあいよりも長く−−この駆逐艦はリンダとともに銀河宇宙を駆けてきた相棒だった。戦友。そうともいえる。

 リンダは甲板に目をおとす。そっと手をふれてみる。

 スィルが小銃を分解する音だけが格納庫に響く。金属と金属とがぶつかり、ひきはなされる微かなささやきだった。

「たよりになるよ、おまえは」

 今度はきこえないようにいったつもりなのだろう。女傭兵の宇宙線焼けした目もとに、人前では決してみせない穏やかな光があった。

「いやあ、そんなにいわれると照れるなあ」

 分解中断、スィルは頭をかく。ぼりぼりと音がする。

「だから、おまえじゃないっての!」

 スィルの頭を、リンダが小銃の床尾で殴打する。


『こちらブリッジ。レーダー反応あり。勢力1』


 同時に艦内通信がはいった。格納庫にひびく。

「海賊か!?」

 多層隔壁扉をぬけ、艦橋へいそぎながらリンダは問う。

「志尾原! IFFはどうなってる」

『敵性信号なし、照会してみます』

 白目をむき、冷凍マグロのように格納甲板に転がされていたため、スィルはこのやりとりを聞けなかった。

『わかった、船籍は<しきがみおえど>! それも重強襲販売艦ですよ!』










GM ジャンプアウト。次は金華帝国領だな。<白>(パイ)っていう星だ。
 でも、そこに行く前にね。君たちは、<しきがみおえど>の強襲販売艦に呼び止められていてね。ドッキングしている最中なんだ。依頼があるようだ。


志尾原 「ご苦労さまです」

GM 「どうも、人材派遣課の志尾原係長代理ですね」

志尾原 カシッ! と手首から名刺だして、交換してるんでしょうね(笑)。

GM そこにね、人材派遣課の君の上司がいらっしゃいましてね。

志尾原 「課長。おひさしぶりです」

GM 「うむ」ちなみに名前は、ハインリヒ鬼柱。

リンダ (笑)

GM ちょっと公国の血が入った、ごつい顔をした中年のおっさんだ。ビシっとスーツ着て。ハリウッドなら悪役ででてきそうな。

スィル かかわりあいにならんでおこう(笑)。

GM 「実はだな、あの惑星<白>に販売にいこうと思っていたんだが。戦闘技能に長けている君たちに任せたほうがいいだろうと思ってな」

志尾原 あ、なるほど。

GM 「いちおう販売業務なのだが。人材派遣課の君にこういうことを頼むのも、はた違いとは思うのだが……」







 販売するものは、航宙船を潜水艦艇に改造する装備一式だという。その名も <あっとさぶまりん君>






GM 「わたしが名づけた」

志尾原 「なるほど、さぶまりんクンですか!(笑)」

リンダ なんだかなァ、もう(笑)。

志尾原 「カタログなどはありますか」

GM 「仕様と、諸元はここに」

 ナディアだね(笑)。あのブリッジとかどうやって宇宙船にくっつけたんだろう、って(笑)。

GM 「一式、500万ガメル。具体的には、機関部の全面換装と、レーダー系統をソナー系統に交換する。あと、分子指向シールド・プロジェクターを装備する」

スィル なにそれ。食えるのかな(おバカ)。







 分子指向シールド・プロジェクターとは。水から艦艇が受ける「造波抵抗」をほとんど零にしてしまう装置なのだ。







リンダ そりゃすごい!

GM じつはオーバーテクノロジーなんじゃないかという噂もあるが(笑)。まあ、そこはそれだ。「ARACに目をつけられるとうるさいからな」

リンダ うるさいからな、って(笑)。

GM ちなみに、今回の仕事も無論、傭兵ギルドの仲介じゃないから。

スィル なんかそういう仕事ばっか受けてる気がするなあ、艦長。

 確約をとれば、<しきがみおえど>からの由緒正しき依頼になるんだが。

GM まあな。ともかく、志尾原としては、こっちを優先したいはずだ。

志尾原 上司からの依頼ですので。









 ハインリヒ鬼柱によれば、商品を注文した依頼者は<白>の指導者の1人で、<白>は戦争状態にあるのだという。古風な海上戦を繰り広げているらしい。

 鬼柱課長は、惑星をしめす3次元画像を一同のまえに投影する。

 純白の星。一同が映像から受けた最初の印象はそれだった。惑星のほとんどが凍てついた大地と氷河、そして氷山に覆われている。








GM 「この星には2つの国家がある。<小南(シャオナン)>と、<小北(シャオベイ)>だ。それぞれ南極と北極に位置している。海の多い惑星で、人口は両極に集中していてな。昔から政治信条の違いから、冷戦状態にあるわけだ」

 そして、依頼があったのは北のほう、小北だ。どうも小南のほうが、潜水駆逐艦を10隻ほどそろえたのに危機感を覚えたらしく、こちらにある駆逐艦をせめて1隻だけでも潜水艦に改造したいらしい。



スィル 1隻だけ改造してもなあ……(笑)。

 だから強力な艦にするんじゃないか。

GM 「相場としては、500に100か200ほど上乗せした程度だろう。つまり、その分が、お前たちへの報酬となるわけだ」

志尾原 「なるほど。わかりました、お任せください」

リンダ にんまりと笑うわけだな。

GM 「では、そちらの格納庫にコンテナを積んでおく」

志尾原 「では、営業にいってまいります」

GM 「ただ……、実は、単純な営業だけが依頼というわけではないのだ。小南、小北、双方とも古くからのわが企業の得意先でな。適度に稼いで、適度にわが社の製品の威力を広告したあとで、適度に国交を回復させてほしいというのが、矛盾しているようではあるが、我がほうの依頼でな」

スィル 長びけば長びくほどもうかる。

 そそそそ。どっちかに決定打を与えないように。

GM 「本社でも君の業績は高く評価しているよ、志尾原くん」といって、ぽんと肩に手をおく。

志尾原 「おまかせください」

GM 「では、よい商売を!」といって、ガッ! と敬礼している。

志尾原 「いってまいります!」

リンダ うおおっ、マジしきがみ系だよホントに(笑)。








 <白>星系の惑星<白>へ、モスコ=ミュールは降下していく。辺境惑星らしく、軌道宇宙港はもちろん存在しない。風速40メートル、零下40度にもなる雪嵐が吹き荒れるなか(難易度5!)、リンダたちは地上港への着陸をなんとか成功させる。

 管制官にいわせれば、これでも「今日は穏やかな、いい天気ですな」ということになるのだが。








GM 猛烈なブリザードの中、宙港の明かりが見えてくる。着陸した! と。
 君らは吹雪の中、まろびつつターミナルへと駆けこむ。

リンダ うおおっ! さみいッ!

スィル えっくしょっ!

GM ハクション、どころじゃないと思うが。

志尾原 ……寒冷地仕様オイルに換えようかな。肩こるなあ(一同笑)。

GM (サイバネというより、機関銃みたいな奴ダナ)

 バッテリーあがらないように気をつけなきゃ(笑)。

GM ターミナル・ビルに入ると、身長1メートルぐらいのペンギンハーフの兵士が2人、立っていてね。自動小銃を構えてね、「ではこちらへいらして下さい」と通してくれる。

 そういう星か(笑)。首相はゾウアザラシか?

志尾原 近衛騎士団はシャチハーフとか(笑)。

 シャチハーフはだめなんだ。

GM 水棲人には人権ないからね(基本)。残念ながら、ここはペンギンの国なの。とりあえず彼らはアデリーペンギンハーフらしい……って、細かい種別はルール上、意味はないけど。

リンダ 商売シナリオなんだなあ(しみじみ)。

GM 街へでると、どれも、ドーム型の建物が多いわな。もちろん、どれも合成樹脂で出来てるんだろうけど。

リンダ で、みんなペンギンなの。

GM そうそう。でも今はさすがに、外を出歩く人はいないけどね。君らは雪嵐のなか、エアカーで走っていく。
 と、しばらくして、大統領官邸というか、宮廷というべきかな。巨大な建物が見えてくる。帝国風、つまり中華風のでかいドームが幾つも重なった、豪華な屋敷だ。兵士が、「どうぞ」と、軍事司令室に案内する。

リンダ うおお……! うちらも偉くなったなあ。

 けっこう最初から、貴族の屋敷とか上がりこんでた気がするけど。

リンダ 辛い修行時代を思えば……。

スィル そんな暗い生活してたんですか(笑)。

志尾原 「では、失礼いたしまして」

GM 「わたしが、惑星白の<小北>大統領、白天(パイテン)ともうします」やはり背は低いんだけど……けっこうお年をめしているぞ。50才くらいかなあ。

志尾原 「わたくしこの度、企業から派遣されてやってまいりました、志尾原ともうします。おみしりおきを」

GM 「あ、どうも、今後ともよろしく」やたらペコペコしているぞ。一国の指導者という感じではない。

志尾原 腰が低いわけですね、大統領なのに(笑)。

GM その脇にね。背は低いが、キリっと精悍な顔つきをした、30ぐらいの軍服姿のペンギンハーフがビシっと敬礼してだね。
「わたしは、小北軍司令、鈍黒(ドンコク)と申します! 以後、おみしりおきを!」

リンダ 濃い名前だなあ。

志尾原 「志尾原ともうします」

GM 「以後、諸君をわたしの指揮下におくことになる」

 ああ、商品をね(ちがうって)。

志尾原 「そこでですね、こちらが商品のカタログとなっております。こちら新しく開発された製品でして、このようなところにポイントがありまして、まあ、従来のものより数段グレードアップされてるんですね……(略)……」

リンダ 商売はじまったよ。

GM 「うむ。素晴らしい。これさえあれば、我々がこの星の勝者となれる!」と、鈍黒は頷いている。嬉しそうだ。
「ふうむ、そうなのかのう」と白天はきょとん、と。

スィル 軍事に関しては昼行灯?(笑)

リンダ 相手のほうもペンギンハーフなのかな。

GM 「うむっ! 相手か! 我々の敵は、<小南>のいまいましいコウテイペンギン・ハーフどもだ!」

リンダ なるほど、コウテイペンギンか!(一同笑)

志尾原 「で、まあ。こちらの商品がですね、700万ガメルぐらいになるんですが」

GM 「700万か」完全に鈍黒が交渉をうけちゃってる。
「700万ねえ、高いのかなあ」と、白天がうしろで。

志尾原 「本来はわたくしどもとしても、800万ぐらいでお出しする商品なんですが、やっぱりまあ、必要としている方にはお安くということで、値引きさせて頂きまして。お得意さまですので、今回は特別にお安く、700万ガメルでということで……」

GM 「600万ガメルぐらいには、ならんものかね」

志尾原 「600ですか、うーん。ちょっとわたくしどものほうとしましても、
商売ですから、それなりに原価というものもありますので……650で、手をうちましょう!」

 650万ガメルからのご奉仕です(笑)。

GM 「しかし、財政がなあ」

志尾原 「では、620万ガメルということで」

スィル 今なら特別ご奉仕! ギラ軍曹フィギアがついてくる! とか(笑)。

志尾原 それはやめておきましょう(笑)。

 ♪ニッポン文化センタ〜(笑)。

GM では、判定をしてもらおうかな。SOC、[商売]。オレは3枚だすか。

志尾原 商売技能はないです。





 志尾原は[交渉判定]に成功した!





GM 「620万か。では、国庫より支払うとしよう」

リンダ おおー、いい商売してるよ。さすが商売人だ!




GM 「ではさっそく、我がほうの駆逐艦を改造し、さらに乗りこみ、敵を殲滅してもらいたい」




リンダ 「で? ……ちょっとまって! うちらが乗りこむんですか!?」

GM 「うむ。この星の赤道付近、国境でにらみ合いが続いていて、困っているのだが。今こそ我らが進撃し、奴らを殲滅する好機! これを逃してはならんッ!! さあ出撃するんだ君たち!!」

リンダ ちょっとまて! そんな話きいてねえぞオイ!

スィル オレもきいてねえ。

GM (そんなのばっかだネ)







 鈍黒司令は、あくまで<小南>攻撃を主張するが……。







志尾原 「我々としても、人件費ということで追加料金をいただかないと。そういうことでよろしいでしょうか」

GM 全然、その鈍黒って人はよろしそうじゃないんだけど。
白天が、「ちょ、ちょっと待ちたまえ君ィ。我々はまだ戦闘状態にもちこむわけにはいかないのだ」といっている。「戦争になってしまっては、双方ただではすまんし」

リンダ 「あ、まだ戦争になってないんですか」

 戦争になってからこんな新兵器を導入するのは、いわゆる泥縄ってヤツだよ(笑)。

GM 「6白(パイ)月ほど前から、わが国の漁船が何隻も行方不明になる事件がおこっておりまして。これはどうも、敵の破壊工作なのではないかと。しかし、それだけではまだ、
我々も武力行使に踏み切るわけには……、いかないんじゃないかなあ? 鈍黒くん?」

「いや! 先制攻撃あるのみ!」



リンダ いや、世の中、ラブあんどピース!

スィル 「じゃあ、こういうのはどうでしょう。我々に調査を依頼していただくのは。もらうものだけいただければ」

リンダ 「もらうもの」ってのを先にいうな!

GM 「しかし、だな」と鈍黒が。「漁船といっても200トン級の大型遠洋漁船だ。それが何隻も撃沈されているというのは、魚雷攻撃以外に考えられん」

リンダ 「撃沈されたって、ミサイルでも受けたんですか」

GM 「定時連絡が絶えて、捜索願いが出されている」

リンダ 「ということは、撃沈されたかどうかも分かってないってことじゃないですか」

GM 「それはそうだが。我が軍の情報部でも、あれは明らかに魚雷攻撃だと推測している!」

 「明らかに」「推測」なのか!(一同笑)

リンダ 全然ダメじゃねーかオイ!(笑)

スィル 「いきなり戦争はじめて、国費つかいこむことを考えたら、ここはまず我々に調査を依頼してからで損はないと思いますが」……ああ、<しきがみ>に染まってる!

リンダ そまってる染まってる(笑)。

GM 「そうだよ、鈍黒くん?」

リンダ 「そのほうが<平和的>ですよ! 世の中、ラブあんどピースですよ!」

GM 「傭兵の口からそんなセリフをきくとはな」

リンダ 「平和を愛してますから」

志尾原 「基本的に傭兵じゃない者もいるので(笑)」

 いやあ、確かに戦争は嫌いそうだけど。争いは好きそうだよな。矛盾しないのかなー?(笑)

GM 「じゃあ、改造がすみ次第、国境で警備にあたってもらうか」







 改造はどうやら、1日ですむ程度のものらしい。追加料金を払うということで、話はまとまりつつあった。例によって運行費100万をひいて、売上げを「モスコ=ミュール基金」にまわして……と、計算をする志尾原たちであった。長旅だと駆逐艦の維持費だけでも、かなりの額になるのである。







GM 白天さんがね、「じゃ、じゃあとりあえず、今日はもう、皆さんには休んでもらって。部屋にお通ししたらどうかな?」といって、兵士を促す。「こちらへどうぞ」

リンダ どんなのどんなの?


GM その宮廷なんだけどね。
 大統領官邸、行政、指導部とか一手に引き受けてるらしくてね。寝泊まりするところも、全部いっしょになってるんだな。


リンダ 役人ペンギンがぱたぱた走り回ってると(笑)。

GM 走ってはいないがね。しずしずと、金華帝国風の紋様のある、厚い絨毯の上を歩いているわけだ。

志尾原 地方公務員に受かった人たちなんだろうな。

GM ちょっと切実かも(笑)。






 一行は、絨毯の敷きつめられた通路を5分ほども歩いていった。宮廷内に満ちた暖かさと明かりは、一行に外の雪嵐を忘れさせるには十分すぎるものだった。






リンダ 司令室から5分か、すごいなそれは。

GM かなり広いだろうな。部屋もね、リンダなんか寝たことがないような、
豪華なものでね。

リンダ なんでオレなんだ!

GM いや何となく(笑)。

リンダ どっちにしろ平民出だろうしな。

 あ! レベルアップで皇位継承権485位!

スィル まだまだ彼女(趙)に負けてますね(笑)。

志尾原 いま、部屋にいるわけですね。

GM うん、夕食前ぐらいの時間かな。

リンダ おっしゃ夕食! メシやほんと! 高そう!

 高そう……?(笑)

GM 部屋割りは、男ばっかだから雑魚寝でいいな(笑)。

リンダ またか(わすれんなよ遊戯者が)。

スィル 男ばっかって、いちおう……(笑)。

GM あ、そうか。じゃ、リンダだけ別の部屋に。

リンダ マジ!? やっほう!

スィル カーテン1枚で仕切るだけでもいい気がするけど。

リンダ その言葉に、頭にピキっと……。

スィル だって、何かあった時、女性1人じゃ心細いでしょ。

一同 ………………。

GM ま、それはそれで(笑)。

 まーねー。とりあえず隔離しとくのが正しいか。といって、目をはなしたところで、とんでもないことされても何だし。監視の目が届くところに(笑)。

リンダ オイ!





 ほどなく、お楽しみの夕食の時間となった。





GM リンダの部屋の扉を、ほとほとと叩く音がする。「お食事をお持ちしました」と、カートに豪華な料理を……。

リンダ おーおーおー!(喜)

GM ……いっぱいのせた、メイドさんが入ってくる。

リンダ おーおーおー!(喜)

GM ……青い髪で、色白の女の子のメイドさんが。

リンダ あれ? ペンギンハーフだけなんじゃねーのか。


GM うん。ペンギンハーフだけのはずなんだけど。なぜかギラ軍曹なんだね。






 静寂が、一同を支配した。






志尾原 (笑)

 え?

スィル ええ!? ナプキンを落としてしまうが(笑)。

 あ、それは似てるだけだね。

GM ギラ軍曹なんだよ。というのも、そのメイド服がだね、迷彩模様だからね(むろん森林戦用)。

リンダ 本物だー!(動揺)
「な、な、なんでしょうか?どうしてこんなところにいらっしゃるんですか……?」

GM 「では、お召し上がりくださいませ」

 ペンギンハーフの子がコスプレしてるんだよ。

GM 顔の構造、違うから。

リンダ な、なんでこんなところに……!?








<予告>
 はたして、このメイド娘はほんとうにギラ軍曹なのか!?
 だとしたら、なぜこんなところに!?
 全ての謎は、次章で明らかになる!! というわけで後編へいそげ!














表紙へパラパラふりふりッ、とネ♪



ギラ「きゃっ♪ もう、みんな喜んじゃって♪ つづきをよめば、もっとわたしの魅力がわかるわよ♪」


清水「い、いや……そうともいえんだろ(−−;)パラフリ議事録一覧へ戻られるなら、こちらへ。」