サイバードラゴンをつくろう


 見本の機体に飽きてきたら、自分でサイバードラゴンを建造してみよう。建造の手順は、ナーガローカ星系内でなら、基本ルール通りでよい。星系外でなら、特別仕様輸送機器扱いで、通常の5倍の手順と費用がかかるものとする(そもそも星系外でのサイドラ建造はARACによって禁止されているのだが)。
 数値面での作製規則を、以下にしるす。

サイバードラゴン設計規則など

.機体の体高は10〜100メートル、体長は40〜200メートルとする。
.機体は必ず頭部、頸部、胸部、腹部、脚部、尾部を有し、社会通念上、一見してドラゴンとわかる形状でなければならない。
.機体は、前脚(若しくは腕)、後脚のいずれか若しくは両方を最低限一対は備えなければならない。
.頭部の顎部には、牙、くちばし、若しくはそれに類する打撃武装を備えなければならない。
.機体は、ジェットエンジン、ロケットエンジン、振動式推進機、反重力エンジン若しくはそれに類する飛行手段を有し、空戦および宇宙戦を行うことが可能でなければならない。独自の大気圏離脱能力は必ずしも要しない。
.兵装として口部主砲、機関砲、ミサイル、四肢の打撃武器を備えなければならない。
.防御手段は、他の機体との均衡を失しない通常の手段と思われるものに限り許可する。
.剣、大型ライフルなどの手持ち式外部兵装は禁止する。兵装は全て内蔵式でなければならない。
.兵装及び装甲、各性能は、全ての参加機体において、相互に著しく均衡を失しない範囲内で製作しなければならない。
10.機体は必ず機械部品で構成されなければならない。古代の生体兵器等を機体として試合に参加した場合、以後の参加資格を永久に剥奪する。
11.参加者は、サイバードラグーン管理委員会(以下、本委員会)が必要と判断した場合には、正当な決議にもとづく本委員会の査察を拒否することはできない。
12.その他、サイバードラグーンの趣旨に反する全ての不正行為を禁止する。
                     サイバードラグーン管理委員会


 サイバードラゴン 作成方法

 .能力値のわりふり。16点を、陸上機動力、空中機動力、攻撃力、防御力にわりふる。平均は4。

 .兵装ダメージ値のわりふり。110点を、竜紋防御点、ミサイルの合計ダメージ、主砲のダメージ、打撃力基本ダメージにわりふる。
 注:1.打撃力基本ダメージ=四肢の打撃力
   2.四肢の打撃力+5=噛みつき打撃力
   3.四肢の打撃力+10+KO=尾の打撃力
   4、ミサイルの火力は、短射程ミサイルが10、長射程ミサイルが20、対艦ミサイルが30である。これを基準にしてミサイルの本数を設定すること。短射程ミサイルに20点を割り振るなら、本数は2となる。

 .装甲値の決定。機動力の高い機体ほど、装甲値が少なくなる。
 (10−陸・空・水中機動力の最大数値)×10=装甲値

 .耐久値=装甲値×0.1×2

 .小型砲(バルカンファランクス・システム)は通常、ダメージ2とする。
   注:この兵装のダメージは全機共通なので、2のダメージ総計には含まれない。

 .特殊装備の決定。札を引き、以下のサイバードラゴン特殊装備一覧表からランダムに決定する。ジョーカーがでたら、引きなおす。

 .チャフまたはフレアのいずれか好きなほうを4発塔載できる。混合させることはできない。

 これで完成である。絵画化してほしい方は、 空科傭兵団まで情報を送っていただきたい。

 注:下記の「主砲特殊射法」というのは、通常射撃法以外の第2の射撃法として、その特殊砲撃を行えるということである。たいてい、射法の変更に1回の手番を消費する。
 場合により、1ターンの準備・狙いが必要なものもあり、その場合、準備中は攻撃はもちろん、回避・防御もできない。準備・狙いをあきらめれば、回避・防御可能である。

サイバードラゴン特殊装備一覧
 
ハートクローバーダイヤスペード
A透過プラズマ砲/主砲特殊射法。ダメージは通常の主砲と同じ。発射には1ターンの「狙い」が必要で、その間は回避も防御もできない。装甲値40までの障害物を透過するソリトン状プラズマ弾を発射。指定しないかぎり、障害物にはダメージを与えない。本射法時には高精度感熱センサーも併用、障害物に隠れた目標や、障害物ごしの射撃におけるマイナス修正を2分の1に。地裂昇竜弾/主砲特殊射法。標的直下の地中にプラズマを交差発生させて炸裂させる。1ターンの「狙い」が必要で、その間は回避も防御もできない。敵機は回避判定値に−1。ダメージは通常の主砲と同じだが、赤熱した土砂が噴き上がるので、敵機の竜紋を無視してダメージを与えられる。光波竜紋。ミサイルや弾丸も防御できる強力な疑似竜紋を展開できる。  ランチャー増設/短射程または長射程ミサイルを合計4発追加。装甲−5。
 多弾頭ミサイル/数発の弾頭に分離し、散弾状に着弾。宣言するだけで可能。判定方法は通常と同じ。ミサイルのダメージは半分になるが敵は回避判定値-2。
 電磁ミサイル/1ターンの準備が必要で、その間は回避も防御もできない。1回の準備で2発までのミサイル弾頭をプラズマ粒子弾に変換。敵機ドラグーンに追加KOダメージを与える。近接信管によりプラズマ化するので、竜紋も貫通する。
 帯電牙/近接戦モードでは常に牙が帯電しており、噛みつき攻撃にKOダメージが加わる
2  高周波振動爪。脚に装備する。距離ランク1で使用可能、ダメージ60  再生能力/機動判定値1点、または竜紋値を10点消費するごとに、瞬間的に装甲値が10点回復。整備するまで、消費した点数は回復しない。
 濃縮酸榴弾/主砲特殊射法。発射準備には1回の手番を要する。1ターンに5点づつ、10ターンもの間、装甲値を減少させつづけられる。複数被弾すれば、ダメージも累積される。機動判定難易度5に成功するか、水中にもぐれば、被弾した酸をふるいおとせる。
 超音波レザー砲/主砲特殊射法(2回攻撃可)。ダメージは通常どおりだが、音波兵器なので、通常竜紋を貫通する。発射するには1ターンの「狙い」が必要で、その間は回避も防御もできない。水中でも通常どおり発射可能で、ダメージが2倍になる。
 光学砲全門斉射/必殺技。距離2ランクで使用可。ダメージ35。射撃後3ターン、全火器が使用不能に。
D−クラッシャー。四肢ダメージ+KO(前足に装備するワイヤつきロケット射出式電磁爪。距離2ランクで使用可。1ランクでは−1の負荷で使用可。ワイヤ巻きもどしに1回の手番を消費)
3  双頭型。主砲・噛みつき2回攻撃可能。
 火砲全門斉射/必殺技。ダメージ50。類別は弾丸・ミサイル系。距離2ランクで使用可。射撃後3ターン、一切の火器が使用不能になり、その間、機動・近接回避判定値-2。
 戦術核兵器を密かに応用。
 メガナパーム30*3発(距離2、3ランクで使用可)、
 メガハープーン50*3発(距離1ランクのみで使用可)。
 いずれも弾倉交換に1回の手番を消費。
 烏閃斬。うせんざん。ダメージ40の白兵戦用光学爪。機体を接触させないですむため、空中でも白兵戦が可能。<ぬばたま>で初めて実用化された。
 ステルス性能。隠密判定値(機動判定値をつかう)に+2。成功すれば相手側は攻撃の回避判定値に-2。
ぷに装甲。軟質複合素材の特殊装甲。弾丸、ミサイル、レールガン、打撃などのダメージを2分の1に。レーザー系火器には通常どおりのダメージをうける。空中機動力-1。
4 多数の触手をもっている。白兵戦において、四肢の2回攻撃可能。陸上機動力-1。 3頭である。主砲、かみつきで3回攻撃可能。装甲-10。 双尾である。白兵戦において、尾による2回攻撃可能。 体内放射。全身から衝撃波を放ち、命中すれば、1ランク以内の全方位の敵機を強制的に2ランクに移行させることができる。ダメージは5+KO、ただし自機も5点のダメージを受ける。
5 地中潜航能力をもつ。試作機の1種。全身を高周波振動させて地中行動可能。機動力は陸上の2分の1。奇襲などで隠密に+4の修正をうける。 水中戦対応型。水中機動力+2、他の機動力から合計-2。 空戦対応型。空中機動力+2、他の機動力から合計-2。 速射対空砲と対空強化レーダー装備。地対空射撃において、距離ランクによる修正を受けない。標準装備の機銃を対空砲に換装、ダメージ4に。
6 KEM塔載。運動エネルギー誘導弾。炸裂弾頭をもたない徹甲弾型の超高速・大型ミサイル。塔載している全てのミサイルのダメージ+10。装甲-10。 シールドアタック。突進時に、竜紋数値ぶんダメージを上乗せできる。1ターンの「狙い」が必要で、その間は回避も防御もできない。 大口径砲。主砲特殊射法。発射準備に1回の手番を消費する。榴弾などの大口径運動エネルギー弾を発射できる。洋上艦載砲の間接射撃ルールに従い、曲射が可能である。ダメージは通常の主砲と同じ。 衝角突撃。強固な角を頭部にもつ。突進ダメージ+10。
7衝角攻撃2。より強力な衝角をもつ。突進ダメージ+15。電磁衝角。突進ダメージ5+KO。 プラズマ尻尾。プラズマの刃を尾の先端に発生させる。空戦でも尻尾攻撃ができる。尻尾攻撃ダメージ+10。発生に1回の手番を消費。1回命中させたら、再発生させねばならない。プラズマ牙。かみつきダメージ+10+KO。発生に1回の手番を消費。1回命中させたら、再発生させねばならない。
 プラズマ・フィールド。自機を中心として距離1ランクをおおうプラズマ場を発生させ、範囲内の自分以外の全ての電子機器にKOダメージ。この領域にミサイルが侵入すると自爆するため、対ミサイル防御にも使える。光線・プラズマ系火器に対する回避判定値+1。準備に1ターンかかり、その間、回避・防御不可能。効果は3ターン持続。
8  冷却榴弾砲。主砲特殊射法。極低温の砲弾を発射する。発射準備に1ターンを要し、その間は回避・防御不可能。ダメージは通常と同じだが、敵機の組織を凍結させ、行動不能にする。凍結状態から脱するには機動判定難易度5。洋上艦載砲と同じルールで間接射撃可。 荷電粒子砲。主砲特殊射法。射程は1ランク以内。主砲ダメージ+5KO(サイバードラゴンに対してもサイバー・ハングアウト効果をもたらす。回避に失敗すると武装が1種づつ使用不能に。ランダムに決定)。発射エネルギー充填に1ターンかかり、その間は回避・防御不可能。 火砲爆離
 全ての火砲架・弾倉・発射装置を爆発ボルトで瞬時に強制解除する。実行すると装甲値-10、かつ一切の火器が使用不能になるが、機動判定値+2、白兵戦攻防・回避判定値+4。装甲値が半分以上残存している場合でないと実行不能。1回の手番を消費。
鏡面装甲。レーザー・メーザーによるダメージを2分の1に。機動力-1。
9もか装甲。ふさふさの繊維装甲。運動量を吸収でき、また帯磁させて対光速兵器用にも使える。全てのダメージを2分の1に。攻撃力-1。ペルセウスの盾。特殊な防御・射撃システム。敵・光速兵器のエネルギーを吸収、電力化して主砲火力を増幅。<レーザー返し>と同じ手順だが、反射させる攻撃に自分の主砲火力を上乗せできる。  巨大な耳
 強化レーダー・ソナー。索敵判定値(攻撃力+[電子(INT)]÷2)およびイニシアティブ判定値に+1。
色胞迷彩。周囲の環境にあわせて自動的に変色する迷彩塗装。電波吸収塗料も併用。隠密判定値+2。装甲-5。
10空力鱗。ナノテク応用の自動式空力装甲。常に表面装甲の形状が顕微鏡レベルで変化し、最適の空力性能を発揮させる。空中機動力+2、装甲-5。 群体ドラゴンをもつ。1回の手番を消費し、装甲-5するごとに2体の小型自動地雷(NPC)を放つ。体長50センチ、重量10キロ。飛行・遊泳も可能。4ランク、装甲値4、自爆ダメージ10。簡単な目標識別、待ち伏せができる。マルチロックオン/主砲特殊射法。同時に複数の主砲光学弾を発射、個別誘導する。追加攻撃のたびにカードをひき直してよい。発射するには1ターンの「狙い」が必要で、その間、防御・回避はできない。1ターンごとに3発追加され、1回の手番で4回攻撃できることに。最大3ターン分まで発射弾数を増やせる。高機動エンジン。全ての機動力に+2、装甲-20。
J怪力。砲撃判定値-2、近接攻防判定値+2。投擲できる限界重量も2倍に。主砲火力-5。
 封火絶陣
 2ランク以内の全領域をおおう特殊な力場障壁であり、内部では一切の火器が使用できなくなる。火器を発射すると、即座に爆発をおこし、発射した機体がダメージを受ける。3ターン効果が持続。1回展開すると、整備するまでは次の陣を展開できない(実質的に1回の戦闘で1回しか展開できない)。
太い尻尾。四肢・噛みつきダメージから2点以上任意にマイナスし、その数値を尾のダメージに追加。器用でもあり、尾で投擲も可能。ウィング・ブレード。主翼にプラズマ状の光学刃を展開、空戦・ホバーアタック時に使用可。ダメージ15。展開には1ターンの準備が必要で、その間は回避・防御できない。丸くなる。丸くなれる。防御力向上。盾使用ルールと同じ手順で、受けたダメージ-15。自分も攻撃できない。元の体勢に戻るには1回の手番を消費。
Qレーザー・ウィップ/主砲特殊射法。多数放たれる光のムチ。1ランクで即時使用可。個々のムチのダメージは主砲火力の2分の1だが、1ターンで3回攻撃可能。ただし、攻撃判定に<大失敗>すると、自機が[主砲火力÷2]のダメージを受ける。ファランクス・フィーラー
 自動防衛型の触手。2本装備。本体と同数値の竜紋を展開できる。別個の人工知性を塔載しており、近接打撃・光速系の攻撃を自動的に防ぐ。4ランクNPCとして扱い、自機が防御・回避判定に失敗した場合、判定値4で2回、防御判定をおこなう。2回のうち1回でも判定に成功すれば、敵の攻撃を防御したことになる。竜紋の展開には通常どおり絵札を捨てる必要がある。本機に竜紋を展開させたら、本体は展開できない。規則上、「四肢」のひとつとして扱う。
音速掌底
 前脚が高速駆動する。衝撃波により、距離2ランクの敵にも四肢ダメージを与えられる。判定は射撃判定値による。
人工葉緑体。緑色のさわやかな疑似植物装甲をもつ。2ターン太陽光線を浴びつづける毎に装甲が10点回復。この間、攻撃・回避・防御・移動はできない。整備費用2倍。
KGの怒り。腹部の装甲を展開し、強力な粒子砲を発射する。距離1、2ランクで使用可。ダメージ100。射撃後、全ての装甲値・耐久値が0になり、基本規則どおりの時間を経て、機体が爆散する。 砲戦特化型。砲術判定値+2、主砲火力+5、近接攻防・回避判定値から各-1。
 四肢爆離。1回の手番を消費して、四肢を切り捨てる。空中機動判定値+2。着陸や歩行はできなくなる。
重力スラスター
 墜落、衝突、ホバーアタック、突進攻撃を受けた場合のダメージを2分の1に。盾使用ルールで実行。通常の近接攻撃の防御用には使えない。
 戦術知性核
 優秀なドラグーン補佐用戦術人工知性を塔載。人格はギラ軍曹型でうっとうしい。本機を塔載した機体に乗っている間、PCの[電子]および[戦術]+2(サイバードラゴン操縦関連の判定でのみ使用可)。1回でも本機を塔載した機体を使用するとギラ軍曹ファンになってしまい、関連グッズ・イベントのため、生活費が2倍になる(もう治らない)。
 ノーズアート。ギラ軍曹の絵が機首に大きく描かれている。

 参考1.NPCの場合、ドラグーンはドラグーン関連技能に限って5ランクのキャラクターとする。

 参考2.製作にあたっては、趣旨を明確にしたほうがよい。空戦に強いもの、陸戦に強いもの、ビーム攻撃が得意なもの、ミサイル攻撃が得意なもの、近接格闘戦が得意なもの、電子戦に強いもの、イロモノ、火力に優れるもの、防御力の高いもの、機動力に優れるもの、標準的なもの……などの傾向が考えられるだろう。

 参考3.第5世代型サイバードラゴンは、いまだ水中戦を想定して建造されていない。いちおう、水中でも行動可能ではあるが。
 今回掲載した参考機体では、単純に、水中戦機動力は、空中機動力の半分としておいた。水中戦に対応した新たな世代のサイバードラゴンが建造される場合には、1番の合計値を16から20に変更して各能力値に数値をわりふればよい。

 参考4.速度(陸戦モード)…機動力×20キロ/時
         (空戦モード)…機動力×200キロ/時

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表紙へパラパラ♪
清水三毛. 2000.12ディスク2版作成