三龍戦騎


2−3−3、専門技能/シンテツ兵

 
シンテツ兵


ゲキ技能


<体力系技能>
 万素刀【体力】
 ゲキの体の一部を鋭利な刃物に変形させる。手でなくともよいが、部位によっては攻撃判定に不利な修正が入る。変形には1ターンを要する。鈍器などに変形させることも可能。ダメージが2に上昇する。判定に成功するとゲキの生命−1.元に戻す場合、生命消費なし、判定不要。

 硬質化【体力】
 体表の主要部分を硬質化させ、一時的に防御力を上げる。判定に成功すると、対人・対火弾ダメージ防御力+(技能レベル)。判定に成功した場合のみ、ゲキの生命−1.

 分裂【体力】
 ゲキの体を分裂させる。二つに分かれると質量は半減し、三つに分かれると三分の一になる。分裂には3分を要する。技能レベル数(判定値ではない)までの分裂が可能。たとえば分裂技能レベル4なら4体にまで分裂できる。分裂しても能力値は変化しない。分裂していられる限界時間は、技能レベル×1時間。制限時間内に融合しなかったり、分裂の判定に失敗すると、「生命」にダメージ1Dを受ける。通常は分裂するとそのぶん背丈も小さくなる。外観を変化させない場合は、全判定値に、「分裂した個体数に等しいマイナス修正値」が入る。

<技術系技能>

 倹約【技術】
 日常生活の中でこまごまと節約をして、ある分野の経費を半分にする技能。

 変形隠密【技術】
 ゲキの全身を変形、変色させ、周囲の環境にとけこむ技能。隠密判定で用いる。変形には1ターンを要する。判定後、ゲキの生命−2.元に戻る場合、生命消費なし、判定不要。

<知性系技能>

 電子【知性】
 電子機器を操作する技能。端末電子計算機の操作、無線通信装置の操作技能もこれに含まれる。共榮圏の民間には電子機器(そもそも電化製品も)皆無なため、日常ではほとんど使われないが、対連合軍の作戦任務では役立つことがある。簡単な修理や、簡単な電子機器の製作も可能。

 完全変装【知性】
 ゲキの体表を変化させ、別の人物に変装する。服装も模すことができる。変装には3分を要する。質量が同程度なら、別種の生物や機械の外形を模倣することもできるが、それらの特殊能力までは模倣できない。また、見たことがない生物などに変形する場合、難易度が上昇する。GMは、場合により、判定結果を隠しておき、誰かが変装を見破るための対抗判定を行うときにその値を目標値としてもよい。変装判定後、ゲキの生命−2.元に戻る場合、生命消費なし、判定不要。

 シンテツ学【知性】
 シンテツおよびキョウコツに関する体系的知識。シンテツなどの構造だけでなく、<第192工廠>の歴史知識など、シンテツの社会や文化に関する理解もふくむ。

 庶民の知恵【知性】
 情報収集の際、おぼろげな情報がわかる。日常生活のなかで、たまたま知人から聞いた、あるいは一般書で読んだ、という程度の情報であって、詳しい専門的な情報がわかることはない。

 凝り性【知性】
 特定の趣味の分野においてマニアックな知識を有している。趣味の分野を指定すること。実益はないが、そのスジの人々の間では尊敬される。

 爆薬【知性】 (三ニ型で追加)
 時限爆弾、地雷を設置、または解除する技能。手榴弾をワイヤ式の仕掛け罠として設置することもできる。設置された仕掛け爆弾を他のキャラクターが解除する場合、最初に設置されたときの達成値以上の値を出す必要がある。

<魅力系技能>

 叩き上げの根性【魅力】
 古参兵としての意思の強さ、士気の高さが試される交渉判定で使用する。「戦場の狂気判定」にも使用可能。この技能をもつキャラクターは実戦経験が豊富であり、現場型である。

 古参兵の諫め【魅力】
 戦場を知る古参兵の実践的な交渉技能。アラガミ師の「上官命令」に対抗する交渉判定で使用できる。現場を知らない指揮官に対して忠告をしたり、異議をとなえる交渉判定にも使用できる。この技能を持つキャラクターは、落ち着いた古強者である。

 市民的なあなあ【魅力】
 対立して議論している当事者間に割って入り、当事者双方を説得して、仲直りさせる技能。対立の妥協点を指摘して、和解させる技能である。種属を問わず適用できるが、ウツロヒを終えた一人前の貴族階級には適用できない。

<龍魂系技能>
 なし

トモガミ技能

<知系技能>
 暗視【知】
 電子増幅式および赤外線視覚により、暗視する技能。暗視により周囲を調査・観察する判定に用いる。夜間でも不利な修正を受けない。低光量状態での視覚的な判定には、本技能を用いる。暗視装置・受動赤外線装置を装備しないと使用できない。標準的なもので10万リン。

 電子精霊【知】
 敵一体の電子頭脳に電子的な攻撃を仕掛ける技能。シンテツ兵に対しても可能。有線で目標に電子精霊(自律プログラム)を送り込み、攻撃する。ワイヤ付き弾頭が命中したら、敵と本技能により対抗判定を行う。勝利すれば、敵の「知」「知性」いずれかに−1.成功レベル+1ごとダメージ+1。「知」「知性」が0になった目標は電子頭脳が機能停止し、修理するまでシステムダウンしたままになる。本技能により、電脳攻撃に対する防御判定もできる。電子精霊の価格は60万リン。ワイヤつき弾頭の価格は30万リン。各種口径があり、すでにシンテツが装備している火器に装填できる。合計重さ2.

 電脳奪取【知】
 敵一体の電子頭脳に働きかけ、その機能の一部、または全部を自分の思い通りにする。目標に万素弾(ナノマシン弾。射程20メートル、難易度は使用する火器による)を撃ちこむ必要がある。万素弾はシンテツが搭載可能な武器の口径に合わせて使用可能。命中後、本技能によって奪取判定を行う。目標が生物であっても、機械化されていれば機械化部分の制御用の電脳を搭載しているので、「電脳奪取」できる。万素弾は1発20万リン。

 電子戦【知】
 敵の無線通信や誘導兵器を妨害電波によって撹乱する技能。正確には、電子戦闘という。いわゆるECM。ECMに対抗するECCMなどもこの技能により可能。目標と本技能による対抗判定を行い、成功すれば、誘導弾の攻撃をそらしたり、通信を妨害することができる。無線妨害のおよぶ範囲は、判定値×3キロメートル。電子戦装置は300万リン、重さ2.

 車両奪取【知】
 目標とする車両一機に遠隔操縦用の万素弾(射程20メートル)を打ち込み、制御・駆動系を支配することで、自分の思い通りに動かす。命中したら、次に本技能によって奪取判定を行う。電子機器が搭載されていない車輛に有効な技能。生物や、電子機器で制御されている車輛に対しては行えない。 万素弾は1発20万リン。

 対空戦闘【知】
 地上・洋上において、対空目標を攻撃する技能。この技能を有するトモガミは、対空戦闘において不利な修正を受けない。本技能は、判定値×半径1km以内の航空物体を索敵する判定にも使用できる。対空電探が必要。対空電探は標準的なイ号62型電探で30万リン、重さ2.

 走行間射撃【知】
 この技能を有するトモガミは、高速移動しながら、この技能により射撃を行うことができる。射撃について、移動による不利な修正を受けない。砲座安定装置および自動追尾照準装置が必要。合計200万リン、重さ1.

 間接射撃【知】
 障害物ごしに、弓なりの弾道をえがく火器によって攻撃を行う技能。水平線をこえる大遠距離攻撃もこの技能で行う。砲手とは別に、着弾観測員の協力が必要。判定は、砲手の判定値と着弾観測員の判定値との平均値による。弾道演算装置が必要。40万リン。

<体系技能>

 装甲爆離【体】
 戦闘中、装甲を爆離させる技能。1ラウンドを消費する。判定は三段階のうちから選んで行える。難易度10の判定に成功すると防御力−2、成功すれば動+2.難易度13の判定で防御力−4、動+4.難易度16の判定で全装甲解除、防御力は0になるが、動+6.
 戦闘終了後、装甲を回収して装着することはできる。装甲板の回収と再装着には本技能で判定を行い、失敗すると、防御力1点分の装甲板を紛失する。

 水上航行【体】
 体と球状輪の形態を変化させることで、水上航行を可能にする技能。潜水はできない。水上での動判定、体判定は、この技能で行うこと。航行装置が必要。60万リン、重さ2.

 シンテツモグラ【体】
 球状輪の形態を地底掘削有刺球に変更し、岩盤を掘り進む技能。掘り進む速度は、判定値×1メートル/分。地中を潜行することもできるが、そのさいは本技能による動判定を行うこと。失敗すると落盤により深度メートルに等しいダメージを体にうける。掘削装置が必要。80万リン。重さ1.

 鉄の盾【体】
 友軍をかばい、自らの体でダメージを受け止める。対象はトモガミ一体まで。かばうと、そのターンは自分の行動は行えなくなる。敵の射撃判定値または白兵戦判定値を目標値に、判定を行うこと。成功したら、自らの体が目標のかわりにダメージを受ける。

 機械的隠密【体】
 体の赤外線放射を低下させ、同時に電磁波の反射率を変更し、電磁的に補足されにくくする。体表面の色彩も隠蔽色に変更され、肉眼でも補足されにくくなる。暗視やレーダーなどによる調査・警戒・索敵判定に対し、本技能で対抗判定を行い、成功すれば発見されない。放射妨害装置が必要。価格100万リン。

<動系技能>

 高速騎動【動】
 3ターンの間、通常の二倍の速度で陸上を移動する。生命点−2.判定に失敗した場合、生命点は消費しない。不整地などの悪条件下では難易度が上昇する。過給機が必要、価格40万リン、重さ1.

 姿勢可変【動】
 車体を姿勢を変化させたり、姿勢を上下させる技能。姿勢変更などに1ターンを要する。周囲に塹壕などの利用できる地形があれば、本技能を隠密判定に用い、稜線射撃や待ち伏せ攻撃を有利におこなうことができる。可変懸架装置が必要。価格100万リン、重さ1.


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清水三毛 2005.7.