 「諸君！ 我らがファーグニル連合軍の、勇敢なる陸海軍将兵の諸君！ これから君たちが戦う相手は、人間ではない。我々の祖先の純血を汚した、いびつな改造人種と、それに与する外宇宙の異形どもなのである。敵・三龍帝国は、恐竜と文字通り合体し、人間の遺体を食らう異常者に支配された、恐るべき背徳の帝国である。枢軸同盟である星覇は、肉体ばかりか精神的にもケダモノに等しい。同性愛ばかりでなく、異種族との背徳行為に日夜ふけっているのだ。さらにガルナス帝国は、最も恐ろしい邪悪な異形の根源といえる。奴らは無垢なる種属・天魂をもてあそび、異常性愛行為にふける汚らわしい爬虫類と断じるほかない。メイについては説明を待たない！ 諸君は、去る８．１２．の惨劇を忘れてはいないだろう。言うまでもないが、昨年の、我が軍による敵中枢への先制核攻撃は、ファーグニル法にのっとった合法的なものだった！ それに対する報復と称して、三龍のドラゴンとともに我々の首都への核爆撃を断行した者こそ、ガルナス・メイの邪教集団だったのである！ 勇敢なる我が陸海軍将兵の諸君！ この星は、われわれファーグニル人のものだ！ 奴らを！ 邪教と背徳と異形の根源である、三龍共榮軍を、一兵たりとも残さず殲滅せよ！」 ――天世歴１５００年、ファーグニル共和国レム・トールマン大統領の演説より。同演説は＜自由の鉄槌＞作戦（第４１次一斉侵攻）開始にあたり旗艦空母上で行われた。 三龍戦騎RPGの敵役であるファーグニル共和連合軍の車輛、船舶のデータを掲載する。ＧＭは、適宜、ＰＣのレベルに合った車輛や船舶を敵ＮＰＣとして登場させること。 本来ならば、ゲキ・トモガミ同様、乗員と車輛の諸元を別記するべきだが、それではゲーム中の処理が煩雑に過ぎるので、ＮＰＣとしての諸元は、すでに乗員の判定値との平均値であるものとして扱う。すなわち、以下の数値をそのまま、判定に用いてよい。 「知」の値は、平均的な搭乗員の知性値と車輛の照準機器等との平均値を算出した判定値であり、そのまま攻撃判定、警戒判定に用いる。「体」も同様で、重量物運搬などの判定で用いる。「動」も同じく、不整地での機動判定や、追撃判定に、この値をそのまま使用してよい。車輛にはキズナ難易度は存在しないので、「動」によって操縦の判定を行う。難易度は路面などの状況により変わる。機動性の高い車輛ほど、操縦しやすいことになる。 戦闘車両 ＧＰＨＭＶ−２ 汎用高動車「ナッツ」 連合陸軍で連絡、偵察などに多用される非装甲の乗用車。４人乗りで、軍用車輛としては小回りがきく。民間転用型もあり、犯罪組織などが多用する。装甲を施したり、機銃や小型ミサイルランチャーを搭載した派生型も数多く存在する。（２００６．８．１６．修正） 知４、体１、動７、生命７ 白兵戦不可 武装：なし 装甲：なし Ｍ−７ 歩兵戦闘車「フィスト」 連合軍の装輪式装甲車輌。歩兵を乗せて戦車部隊に随伴するための車輛。乗員２名のほか、完全武装した歩兵を１０名搭乗させることができる。火力や装甲は戦車ほどではない。運用が戦車より簡単なので、戦車が出動するほどではない治安維持任務などにも多用される。ファーグニル系傭兵や私設企業軍も多用する。 知５、体４、動５、生命１３ （２００６．８．１６．修正ずみ） 白兵戦不可 【武装】Ｍ−１ ＨＭＧ 属性：火弾、連射 破壊力：３ 射程：３００ 弾数：１００発 運用難易度１２ 装甲：対火弾２Ｄ＋１ ＲＨ−６ 偵察ヘリコプター「ワスプ」 偵察、連絡、輸送などに多用される小型の汎用回転翼機。紛争地帯ではよく見かけられる。また、ファーグニル系の犯罪組織、企業軍、傭兵が保有していることも多い。装甲は貧弱だが、機動性が高く、また火力も侮れない。対空火器がないと苦戦を強いられることがあり、注意を要する。固定武装はないが、ガトリング式の機銃を装備していることが多い。機銃を搭載しない場合、対地ミサイルの搭載量を２倍にできる。乗員２名。 知５、体１、動７、生命１０ 白兵戦不可 【武装１】Ｍ７６−ＨＭＧ 属性：火弾、連射 破壊力：３ 射程：２５０ 弾数：箱弾倉、連環式、１００発入り 運用難易度：１５ 【武装２】二連装対地ミサイル 属性：火弾 破壊力：１０＋爆風、誘導＋１Ｄ 運用難易度：１２ 弾数：２ 装甲：なし ＡＨ−７６ 攻撃ヘリコプター「ケルベロス」 三龍共榮圏の将兵にひろく恐れられる、空とぶ戦車。共榮圏では「空中戦車」とよばれる。軍ばかりでなく、ファーグニル系の大企業が運用することもある。火器を満載し、高速で地上の獲物を狩ることを得意とする。装甲も航空機にしては堅固で、歩兵のもつ軽火器では対抗できない。主に対トモガミ戦闘用に開発されているが、歩兵掃討、陸上拠点の攻撃任務などにも用いられる。対水上攻撃も可能。赤外線センサー、ミリ波レーダー、暗視装置、レーザー測距儀を搭載しており、全天候戦闘能力をもつ。乗員２名。 知６、体４、動５、生命２０ 白兵戦不可 【武装１】 ２０ミリ３銃身機関砲 属性：火弾、連射 破壊力：４ 射程：４００ 弾数：箱弾倉、連環式、２００発 運用難易度：１０ 備考：「超連射」可能。破壊力２倍、１ターンで全弾消費 【武装２】 四連装対地ミサイル（×２、合計８発） 属性：火弾 破壊力：１５＋爆風 射程：最低１０／２，０００ 誘導値：１Ｄ 運用難易度：１２ 装甲：対火弾、２Ｄ 備考：低光量、悪天候による「知」修正なし ＡＡＶ８Ａ２ 水陸両用装甲車「モンク」 連合軍の装輪式装甲車輌。特に海兵隊で多用される。水陸両用で、水流ジェット機関により、水上航行も可能。３ｍまでの波に耐える。歩兵部隊を揚陸する際に用いられる他、通常の装甲車同様、治安任務や軽攻撃ミッションにも多用される。新米アラガミ師がよく対峙する敵である。乗員２名のほか、完全武装した歩兵を２０名搭乗させることができる（一撃で完全撃破しないと、歩兵に下車戦闘を挑まれることがある）。 全長約６ｍ、全幅・全高約３ｍ、重量１３ｔ。自衛用に連装機関砲を搭載している。（２００６．８．１６．修正） 知５、体４、動５（水上では２）、生命１５ 白兵戦不可 【武装】Ｍ−４Ｔ・ ＨＭＧ（二連装） 属性：火弾、連射 破壊力：４ 射程：３００ 弾数：箱弾倉、連環式、１００発入り 運用難易度：１２ 装甲：対火弾、１Ｄ Ｍ３Ａ６ 主力戦車「トールマン」 連合軍の最新鋭主力戦車。主砲である１２０ミリ滑腔砲は、実に約１００センチもの鉄板を貫通する破壊力を誇る。共榮圏に存在するほとんどの装甲板を貫通し、これを被弾すれば、ほとんどの恐竜が一撃で致命傷を受ける。自動装填装置を装備し、乗員が少なく、砲塔もコンパクトにまとめられている。装甲は、チタン系サーメット・超硬ファインセラミックスなどで構成された複合装甲を装備、極めて高い防御力を誇る。最新式のガスタービン・エンジンにより、機動性も高い。レーザー測距儀、電子増幅式暗視装置、受動式赤外線照準機、二軸砲座安定装置、自動追尾照準装置を搭載しており、悪天候下や、激しい機動中であっても初弾必中が可能といわれる。対装甲戦闘では徹甲弾が、対人・対軽装甲目標に対しては成型炸薬弾が使用される。幸いにして、央天青のような辺境に配備されることは滅多になく、ＰＣが出会う機会はほとんどない。最高速度７０キロ／時、航続距離３６０キロメートル。 全長７ｍ、全高２ｍ、重量５０ｔ。乗員３名。 知７、体８、動６、生命４０ 【武装１】４４口径１２０ミリ戦車砲 属性：火弾 破壊力：翼安定装弾筒付徹甲弾（ＡＰＦＳＤＳ）：３３ ：多目的成型炸薬弾（ＨＥＡＴ-ＭＰ）：２４＋爆風 射程：１，２００ 弾数：４０ 運用難易度：１３ 【武装２】Ｍ−１ ＨＭＧ 属性：火弾、連射 破壊力：３ 射程：３００ 弾数：１００発 運用難易度１２ 装甲：対徹甲・火弾２Ｄ＋５ 備考：低光量および機動による射撃判定値へのマイナス修正なし 船舶 武装商船（小型） ファーグニル企業や商人の民間商船のうち、小型のもの。共榮圏でもよく見かけられる。（陸上人種の）海賊や犯罪組織が多用するため、交戦する機会がもっとも多い。とくにこの小型船は、ファンタジーＲＰＧでいうところのゴブリン的存在である。乗員の士気や練度は総じて低いから、適度にダメージを与えて降伏勧告をすれば降伏することが多い。必要なら、ＧＭは乗員のデータを設定し、知性や根性判定で士気を判定してもよい。全長は１０ｍ内外。 知５、体２、動５、生命８ （２００６．８．１６．修正ずみ） 白兵戦不可 【武装】Ｍ−１ ＨＭＧ 属性：火弾、連射 破壊力：３ 射程：３００ 弾数：１００発 運用難易度：１２ 装甲：なし。 武装商船（中型） ファーグニル企業や商人の民間商船。民間レベルでは普通に交易をしているため、共榮圏でも多く見かけられる。合法的なものなら問題ないが、（陸上人種の）海賊や麻薬密輸組織などの犯罪者が多用するため、交戦する機会が多い。ウツロヒ中のアラガミ師たちは、そうした犯罪者や武装勢力に対する取締任務を命じられることも多く、かなりの頻度で戦うことになる敵である。乗員が発砲する武器については、船の「知」と同じ数字を乗員の判定値として、武器の運用難易度で射撃判定をすること。木造、ＦＲＰ製など、船の構造や形式は様々。 ここに掲載する情報はあくまで一例で、全長３０ｍ、重量１００ｔ程度のファーグニル製動力船である。 知６、体４、動４、生命２０ （０６．８．１７．修正ずみ） 白兵戦不可 【武装１】携帯ロケットランチャーＡＴ６（乗員が構えて発砲する）×３ 属性：火弾 破壊力：７＋爆風 射程：６０ 弾数：１（使い捨て） 運用難易度：１１ 【武装２】Ｍ−１ ＨＭＧ 属性：火弾、連射 破壊力：３ 射程：３００ 弾数：１００発 運用難易度：１２ 装甲：なし。薄い鉄板で防御している場合もあり、その場合は対徹甲・火弾防御力１。 ライトニング級駆逐艦（初期型） ４０年ほど前の大戦で多数生産された有名な駆逐艦。実戦配備当初は、シンテツ軍の小型攻撃艇やガルナスの蘇龍機搭載艦を掃討する任務についていたが、戦域が拡大するにつれ、対空・対潜・対アラガミ任務で活躍するようになった。それにともない、後期型では魚雷発射管が撤去され、対空機銃や高角砲が増設されている。戦後、大量に民間に払い下げられた。 主機関は重油を燃料とするボイラー機関４基であり、旧式艦ではあるが、共和連合諸国の私設企業軍や傭兵部隊では未だに現役である。兵装も旧式だが、新米アラガミ師にとっては重大な脅威である。 なお、ＧＭとしては武装が多くて面倒くさいので、攻撃ターンでは、全武装ではなく、このうち２〜３門で目標を攻撃すれば十分であろう。この艦の攻撃ターンがきたら、順次攻撃判定を行うこと。それぞれの武装について射手が配置されているから、複数行動による修正は受けない。 全長１２０メートル、最大幅１１メートル、基準排水量２，２００トン。乗員２５０名。 知５、体９、動４、生命５００ 【武装１〜４】１０センチ単装高角砲ｘ４ 砲塔の生命：それぞれ１０ 砲塔の装甲：対火弾１点 属性：火弾、対空・対水上・対地用 破壊力：１４＋爆風 射程：最低１０／４，０００ 最大射高：６，０００ 運用難易度：１２ 【武装５】２７ミリ連装機銃×４ 属性：火弾、連射 破壊力：４ 射程：４００ 弾数：１００発、箱弾倉、連環式 運用難易度：１２ 【武装６〜７】６０センチ四連装魚雷発射管×２ 属性：火弾 破壊力：１７＋爆風 射程：最低５０／５，０００ 運用難易度：１４ 【武装８〜１２】爆雷投射機ｘ４ 属性：火弾、対潜専用 破壊力：１８＋爆風 射程：最低５０／８００ 調停可能深度：深度１５０ｍまで攻撃可能 弾数：各投射機に５発搭載 運用難易度：１５ 装甲：対火弾１Ｄ＋２ |